4月16日(土)より、奥野壮主演のドラマ「恋に無駄口」(毎週土曜深夜2:30-3:00ほか、テレビ朝日ほか ※ABCテレビ4月17日[日]スタート、毎週日曜夜11:55-0:25)が放送される。同作は、累計200万部のヒット作「覆面系ノイズ」を手掛けた福山リョウコの同名コミックが原作。不器用ながらも真っすぐに生きる、残念な男子高校生4人の恋と友情をコミカルに描く一風変わった学園ラブコメディーだ。

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WEBザテレビジョンでは、「無形文化遺産代行保存部(通称:無駄部)」なる部活動を自ら立ち上げ、限られた青春時代を限りなく無駄に過ごす仲良し4人組の1人で、部活動に誰よりも積極的なのに超鈍感なおバカキャラ・葵を演じる藤岡真威人にインタビューを行い、キャラクターの魅力や、共演者の印象、撮影中のエピソード、父・藤岡弘、への思いなどを聞いた。

■「素の感情で笑ってしまうこともある」

――葵という役は、ご自身から見てどのようなキャラクターだと思いますか?魅力を教えてください。

葵は、とにかく明るくて、声も大きいしよく喋るし、機敏に動き回るキャラクターです。また、加えてものすごく鈍感なのですが、それは根底にある素直さ故のものなので、4人の掛け合いの中では少し天然っぽい一面も見られるのかなと思います。

――撮影現場の雰囲気はいかがですか?

ものすごく楽しいです。始まってから2週間くらい経ちましたが、日を追うごとに仲良くなって、合間もみんなでふざけ合っています。本自体が面白くて、いろいろなところに面白ポイントがあるので、見ていても楽しいし、自分が演技していても楽しくて素の感情で笑ってしまうこともあります。楽しみながらも、多くの気付きや学びがある素晴らしい現場です。

■監督も笑ってしまうほどのいたずらを仕掛ける仲に

――共演する仁科役の奥野さん、マヤ役の水沢林太郎さん、シロ役の小西詠斗さんの初対面の印象をそれぞれ教えてください。

まず全員共通で言えることは、皆さん初めはクールに見えていたということ。皆さん先輩なので、僕はすごく緊張していたのですが、僕だけじゃなくて、それぞれがみんな「人見知りなのかな?」と思うくらい喋っていませんでした(笑)。

一人一人については、マヤちゃんは、すぐに「スタイルがいいな」と感じました。モデルさんなので足も細くて長いし、おしゃれだし、かっこいいなと思います。

シロちゃんは、元々出演作品を見て知っていたので、かわいい系の方だろうなとは想像していたのですが、実際にお会いしたら、より「かわいいな、きれいな顔をしているな」と思いました。この中では最年長なのにいい意味で幼くて、仲良くなってからはより中身のかわいらしさに気付きました。

仁科ちゃんは、最初は一番クールに見えていたんです。静かで、「人と話さないタイプなのかな?」と思いました。でも、時間が経ってみると、一番率先してふざけるし、顔芸するしで、いつも笑っちゃいます(笑)。

一方で、ふざけながらもやはり主演としての心構えがあります。周りも見えているし、他のキャストにアドバイスもくれるし、僕だったら自分のことでいっぱいいっぱいになっちゃうのに、周りが見えているところが、さすが仁科ちゃんだなと思って尊敬しています。

――皆さんの中にあった壁を一番最初に取り払ってくれた人は誰だったのでしょうか?

マヤちゃんだと思います。マヤちゃんは、ふざけなくても素で面白いんです。だから話す度にみんなが笑ってます。でも彼いわく、普段はそんなキャラじゃないみたいなんですよね。だから不思議でなりません。

――撮影中の印象的なエピソード、面白エピソードがあれば教えてください。

仁科ちゃんが、長いせりふをワンカットで撮るシーンがあって、そのときに仁科ちゃんの目線の先に僕たち残りの3人が座っていたのですが、ちょっと笑かしてやろうと思ったんです。

そこで、それぞれの携帯に誰かしらのドアップの変顔を撮っておいて、仁科ちゃんの本番中にその画面を真顔で見せるという(笑)。案の定、笑って撮り直しになってました。それで終わったらよかったんですけど、その後もミスしまくってましたね(笑)。

――監督に怒られなかったですか?

監督も笑ってました(笑)。

■「父の偉大さを身に染みて感じる」

――お父様・藤岡弘、さんは今回のドラマ出演について何かおっしゃっていましたか?

僕自身高校を卒業したばかりなので、「一番高校生らしさが分かると思うから、純粋に君が楽しんでやるのが一番いい」と言われました。「変に作り込まずに、純粋な君を出せばいいし、自然体で演じることができれば君にとっての葵くんが出来上がるよ」と言ってくれました。

――ご兄妹のリアクションは?

「えぇー!キスするの!?」って聞かれましたね(笑)。少女漫画って聞いてそういう展開を想像したみたいで、最初はそう茶化されました(笑)。でも、泊りがけで撮影に行って帰ってきたときなんかは「お疲れさま」ってねぎらってくれて、話を聞いてくれるし、みんな応援してくれています。

――今回、連続ドラマ初挑戦とのことですが、ドラマをやってみて改めて分かったお父様のすごさを教えてください。

今の時代こそ、撮影機材も進化して何度も撮り直しができますが、父の時代はフィルムで撮っていたこともあって、限りがあったと思うんです。何度も撮り直せないので、よく父は「一発に懸けている」と言っていました。一発で撮り切るという思いがあるから、役者もカメラマンも監督もスタッフも、全員がより緊張感を持っていて、今よりももっと大変だっただろうし、今よりももっと難しかったと思います。

僕は父という存在がいて、今もいろいろアドバイスをもらえますが、父は昔、何も分からない状態で一人上京してきて、芸能の世界に入って撮影に臨んだのだと思うと、すごいなと思います。

仮面ライダー」はいきなり主演だったわけですから、プレッシャーや壁を乗り越えてやり切って、しっかりと爪痕残したことを思うと、父の偉大さを身に染みて感じます。今回のドラマに限らず、この世界に入ってからずっと感じていることです。

――お父様は、「仮面ライダー」や、SFサムライ映画「SFソードキル」でのハリウッド進出、大河ドラマではさまざまな歴史上の人物を演じるなど、多彩な役柄をこなしてこられましたが、藤岡さんが今後挑戦してみたい役はありますか?

僕は、昔からアクション系の洋画を見ることが多いんです。海外作品は、スケールも大きいし迫力もあるし、掛けている制作費もキャストもスタッフも桁違いだから、見たときの感動がすごいんです。

もちろん今はいろいろな役に挑戦したいという気持ちが大きいのですが、体を使って表現する世界を知ったことが、僕が俳優を目指したきっかけの一つなので、アクション映画で体を使って表現することに憧れがあります。

■「青春とは、“年齢や状況にとらわれず楽しむこと”」

――「恋なんかしなくたって青春は堪能できる!」と無駄口を叩く葵たちですが、藤岡さんにとっての“青春の定義”を教えてください。

別に、恋愛じゃなくてもいいと思うんですよね。なにか、その時そのタイミングで全力で打ち込んで、全力で楽しめるものがあれば、それが青春なのだと思います。

最近、「高校生活無駄になっちゃった」とか「何にもできなかった」とよく聞くのですが、年齢は関係ないと思っていて、それこそ僕もコロナでさまざまな行事がなくなってしまいましたが、まだまだ今後楽しいことが待っていると思うし、大人になっても青春を感じることはできると思っています。

青春とは、“年齢や状況にとらわれず楽しむこと”だと思います。

――葵に10年以上片思いしている幼馴染・芽李(めり)との恋の行方も気になりますが、藤岡さんが長年にわたって愛し続けているものはありますか?

音楽ですね。結構いろいろな場面で、音楽に助けられています。というのも、僕は滅多に悩んだりしないのですが、その分落ち込むことがあったときになかなか立ち直れないんです。そういうときに一人で音楽を聴いて、それで元気になったり、助けられてきました。

一度ふさぎ込んだときに、友だちに初めてフェスに連れて行ってもらってから覚醒してしまって(笑)。全てを忘れてハイになれるし、ものすごく楽しい気分になれるので、今後も音楽を好きな気持ちは変わらないと思います。

また、俳優をやる中で、自分が人を励ましたり、作る側にまわったりもしてみたいなと思っていて、ギターとか楽器も好きでやっているので、どこかで音楽の道にも携われたらいいなと思っています。

――最後に、番組の見どころと読者へのメッセージをお願いします。

自信を持って言えるのが、見た方は100%口元が緩むということです。現場がめちゃくちゃ楽しいし、全員が一丸となって現場の楽しい雰囲気を映像に詰め込もうと全力で頑張っているので、映像を見なくても分かります(笑)。

その中で、それぞれの恋の行方も個性に合った方向で進んでいくので、そういった面白さとラブ要素の二つの要素が展開されていくところを、ぜひ楽しんでいただけたらなと思います。

「恋に無駄口」に出演する藤岡真威人にインタビューを実施/ ※ザテレビジョン撮影