最終障害を前に勝負どころを先頭で駆け抜け、このまま押し切れるかという手応えで回ってきたが、最大のライバル・オジュウチョウサンの壁は高かった。ゴール前では一旦交わされながらも、もう一度差し返すかという脚色でひと伸び。惜しくも敗れたが、最後まで見せ場は十分に作った。

2着 ブラゾンダムール
西谷誠騎手
「とても悔しいです。今日は勝負にいって、これなら行けると思ったのですが…。飛越も上達していて、ノーミスでした。あと一歩でしたが本当によく頑張ってくれました」

 レース結果、詳細は下記のとおり。

 4月16日、中山11Rで行われた第24回中山グランドジャンプ(障害4歳上オープン・J-G1・芝4250m・9頭立て・1着賞金=6600万円)は、石神深一騎乗の1番人気、オジュウチョウサン(牡11・美浦・和田正一郎)が勝利し、中山グランドジャンプ6勝目、G1のタイトルは通算9勝目を飾った。勝ちタイムは4分52秒3(稍重)。

 2着に3番人気のブラゾンダムール(牡7・栗東・松永幹夫)、3着に5番人気のマイネルレオーネ(牡10・栗東・清水久詞)が入った。

【中山GJ】石神「オジュウにありがとうと伝えたい」オジュウチョウサンG1・9勝目

11歳になっても能力は健在

 1番人気に支持された11歳馬の絶対王者オジュウチョウサンがまたしてもG1のタイトルを手にした。この勝利で中山グランドジャンプ7回目の出走にして6勝目。G1タイトルは通算9勝と今後破られることは中々ないであろう前人未到の記録を伸ばし続けている。勝負どころでは先に抜け出しを図ったブラゾンダムールとの追い比べに。最終障害を飛越して二頭のマッチレースとなると、見事に競り落として栄光のゴールへ飛び込んだ。また、鞍上の石神深一騎手は、この騎乗で障害競走1000回騎乗の節目となっている。

 中山グランドジャンプを勝ったオジュウチョウサンは、父ステイゴールド、母シャドウシルエット、母の父シンボリクリスエスという血統。北海道平取町・坂東牧場の生産馬で、馬主は(有)チョウサン。通算成績は38戦20勝。重賞は16年中山グランドジャンプ(J-G1)、東京ジャンプ(J-G3)、東京ハイジャンプ(J-G2)、中山大障害(J-G1)、17年阪神スプリングジャンプ(J-G2)、中山グランドジャンプ(J-G1)、東京ハイジャンプ(J-G2)、中山大障害(J-G1)、18年中山グランドジャンプ(J-G1)、19年阪神スプリングジャンプ(J-G2)、中山グランドジャンプ(J-G1)、20年阪神スプリングジャンプ(J-G2)、中山グランドジャンプ(J-G1)、21年中山大障害(J-G1)に次いで15勝目。鞍上の石神深一騎手、管理する和田正一郎調教師は共に6勝目。

【全着順】
1着 オジュウチョウサン 石神深一
2着 ブラゾンダムール 西谷誠
3着 マイネルレオーネ 平沢健治
4着 ケンホファヴァルト 森一馬
5着 ビレッジイーグル 大江原圭
6着 サトノパシュート 高田潤
7着 マイネルプロンプト 白浜雄造
8着 キタノテイオウ 上野翔
9着 マイサンシャイン 難波剛健