かつて琉球王国として独自の歴史と文化を有し、2022年復帰50年を迎えた沖縄県。アジア諸国の交流という視点で琉球・沖縄の姿を見つめ直し、その歩みをたどる特別展『琉球』が、5月3日(火)より開催される。

明治期に沖縄県から購入した品や、寄贈品など日本有数の琉球コレクションを収蔵する東京国立博物館。1992年の復帰20年には、特別展『海上の道』を開催するなど、これまで琉球の歴史と文化に関する研究や展示普及活動を行ってきた。

同展では、金銀、水晶など色とりどりの玉で飾られた国宝「玉冠」をはじめ、王族が身につけた格調高い衣裳や刀剣、王国の中枢である首里城を華やかに彩った漆器や陶磁器など、琉球国王、尚家400年にわたる貴重な宝物に加え、歴史資料や考古遺物、民族作品など100件を超える 国・県・市指定文化財を一堂に公開。 平成27年度より琉球王国文化遺産集積・再興事業として制作された復元作品も多数展示する。

明治以降の近代化や先の戦争という困難を乗り越え、現在もその歴史、文化を未来につなぐ努力を続けてきた琉球・沖縄。復帰50年という節目に、改めてその歴史や文化を総合的に知ることができるまたとない機会だ。

国宝 黄色地鳳凰蝙蝠宝尽青海波立波文様紅型綾袷衣裳 (きいろじほうおうこうもりたからづくしせいがいはたつなみもんようびんがたあやあわせいしょう) 琉球国王尚家関係資料) 第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵 
展示期間:2022年5月17日(火)~5月29日(日)
重要文化財 銅鐘 旧首里城正殿鐘(どうしょう きゅうしゅりじょうせいでんしょう)(万国津梁(ばんこくしんりょう)の鐘(かね))藤原国善作 第一尚氏時代・天順2年(1458)沖縄県立博物館・美術館
ノロの図 第二尚氏時代・19世紀 東京国立博物館蔵
展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月29日(日)※東京会場のみ
模造復元 美御前御揃(ぬーめーうすりー)(御玉貫(うたまぬち)) 上原俊展(金細工まつ)、高田明(公益財団法人 美術院)平成30年度 沖縄県立博物館・美術館蔵 
展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月29日(日)

【開催概要】
沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』
会場:東京国立博物館 平成館
会期:2022年5月3日(火・祝)~6月26日(日)
休館日:月曜
時間: 9:30~17:00(入館は16:30まで)
料金:一般2,100円、大学生1,300円、高校生900円
展覧会公式サイト:https://tsumugu.yomiuri.co.jp/ryukyu2022/

国宝 玉冠(たまんちゃーぶい)(付簪(つけたりかんざし))琉球国王尚家関係資料 第二尚氏時代・18~19世紀  沖縄・那覇市歴史博物館蔵 展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月15日(日)