ツイッターで今、話題を呼んでいる犬専用の水洗トイレ。ネット上では「画期的」「都会スゲェ…」「普及してほしい」と絶賛の声が上がる中、記者は現物を見つけるため都内のオシャレタウンに飛んだ。
【写真】ようやく見つけた「水洗トイレ」設置場所はココだった…
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■洗浄ボタンでおしっこをキレイに
4月中旬、ツイッター上で紹介されると次々反響の声が上がった犬用トイレ。拡散された写真には、庭園のような場所に金属製の円柱が立っており、「このポールにおしっこをさせてください」というステッカーが。
そのポール中段には洗浄ボタンがあり、押すと犬がおしっこをかけた部分を洗浄してくれるらしい。おしっこ清掃用の水を片手に長年犬を散歩してきた記者もこれは初めて見る代物だった。すごい…!
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■設置場所のヒントがない…
しかしこの投稿では「代官山」という情報以外設置場所のヒントがなく、数多く上がっている返信や引用リツイートにも場所を特定する声が見当たらなかった。
この投稿画面を表示させつつ、記者は東京・代官山の地に降り立った。代官山と一言で言っても広い。ターゲットは周辺の公園だ。
駅から徒歩15分圏内にいくつか公園があり、しらみ潰しに当たっていく。代官山公園、西郷山公園、ひまわりガーデン代官山坂、猿楽古代住居跡公園…。犬も連れていないのに公園だけを延々と回ったが、それらしき機器は見当たらない。
しかし、犬を散歩している人は多くいる。尋ねようか悩んだが、サングラスをかけたスタイリッシュな飼い主さんに対し、髭面の巨漢である記者は薄汚いスウェット姿。明らかにこの街では不審者扱いされると感じ、話しかける勇気は次第にしぼんでいったのだった。
■犬が集まる「あの場所」に…
すでに日没。途方に暮れていた時、とあることを思いついた。犬が集まり、かつ一時的に外で待機させておく必要がある“動物病院”や“ドッグカフェ”である。ここに犬用の水洗トイレがあればきっと役立っているはずだ。
リサーチすると、駅から徒歩10分ほどの場所にある蔦屋書店やレストランが立ち並ぶ商業施設エリア「DAIKANYAMA T-SITE」内に、ドッグガーデン、動物病院を併設したペットグッズショップが存在する。ここしかない…!
店を直撃するためT-SITE内を歩いていると、植え込みの隙間に設置されたこの機器を偶然発見。ネットでは「都会の公園にこんなのがあるなんて…」という驚きの声が多かったため、記者もきっと町中の公園にあると思いこんでいたが、それは違ったのだ。そんなこんなであっけなく感動のフィナーレを迎え、捜索は終了した。
■水は一定時間で停止する仕組み
調べてみると、この水洗トイレは、人間用の公衆トイレや犬用遊具、ファニチャーを手がける信建工業(本社・静岡)の製品「ドッグトイレ」だと判明。
ボタンを押すとポールを洗うように水が吹き出し、排水溝に向かって流れていく。そして一定の時間が経つと水は自動で止まる仕組みだ。流しっぱなしの心配がなく、かつ毎回洗浄されるので衛生的。水量は思ったより少ない。
一般的に犬は縄張りの主張や異性パートナーを求める際、おしっこで情報を残す「マーキング」行為を行う。一匹の犬がマーキングした場所に、他の犬がさらに“上書き”マーキングする行動もごく自然なことで、このドッグトイレにおしっこを集中させれば、ショップ立ち並ぶ敷地内で粗相をすることが減少するはずだ。現に敷地内には犬を連れている人がチラホラおり、あえてこの前を通過させていた。なるほど…!
同社HPによると、東京・町田市にある商業施設「南町田グランベリーパーク」などにも同機器は設置されているとのこと。愛犬家のかたはぜひ今後注目して欲しい。
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