認定特定非営利活動法人アフリカゾウの涙は、日本における象牙販売・取引への問題提起、さらにベトナムや中国におけるサイ角使用の根絶を訴えるプロジェクトGlobal March for Elephants and Rhinos(ゾウとサイのためのグローバルマーチ)を開催します。8回目となる今年は「フォトマーチ」と称してゾウやサイにまつわる写真やイラストを公募、集まった108枚の写真を用いて絶滅の危機に頻している野生動物のいのちを守ることを訴える広告を制作しました。

広告は全部で8種類あり、4月25日(金)より都内で掲示されます。※1

象牙やサイの角を狙った密猟は非常に深刻で、象牙のためにアフリカゾウがターゲットとなり、野生のアフリカゾウはこの100年でたった3%にまで減少してしまいました。

サイにおいてはゾウ以上に切迫した絶滅危機にあると考えられています。100年前には約50万頭いたサイが密猟と生息地の消失により激減し、今では約2万7千頭しか残っていません。
さらに密猟の方法はとても残酷です。高値で売れる角は少しでも取り残しがないように、神経のない角の部分だけを切り落とすのではなく、顔の一部をえぐり取り根元から角を奪います。このとき見動きができない状態にされていますが、まだ生きていることが少なくはないのです。

  • 「フォトマーチ」に込めた想いと参加者の想い]
2014年から続くグローバルマーチ、今年は新型コロナウイルスの流行を受けリアルな場での実施ではなく、ゾウやサイにまつわる写真やイラストを公募、集まった108枚の写真でモザイクアートポスターを制作しました。

■代表理事 共同創設者 / 山脇 愛理
忙しかったり興味のない人たちに通勤・通学中に一瞬目を引くようなデザインやコピーにしたいと考えていました。デザイナーさんより複数素晴らしい提案を頂きましたが、ポップでカラフルな今回のデザインはアフリカの大自然の多様性や未来に向けての前向きな勢いを表現するのにぴったりでした。「図鑑の中だけの生き物にしないで。」など一瞬でハッとするようなキャッチコピーを意識しました。これを目にして何故東京のど真ん中にこのようなメッセージがあるのか、考えたり検索するきっかけになってほしいです。

■専務理事 共同創設者 / 滝田 明日香
野生動物の生息地域は密猟と日々隣り合わせです。本キャンペーンの「#10年後もゾウとサイがいる世界へ」は野生動物全ての危機感を表しているのではないでしょうか?我々人間の消費が自然にどのような影響を与えているか、考える機会になりますように。


さらにフォトマーチに参加した方からも「コロナ禍がまさかこんなに続くとは思わずにこの2年間動物たちのために何も出来ずに過ぎ去ったような気がして、自分に何か出来る事はないかと思い立ち今回参加させて戴いた次第です」というような想いが寄せられています。
  • 知られていない事実、”日本は世界最大の象牙販売国”
世界では象牙の問題が野生動物の保全を通り越し、テロや国際的社会問題として認知されています。ワシントン条約締約国会議で全会一致で象牙の取引をなくしていくことが決定され、楽天やイオンモールは象牙販売を禁止、さらにメルカリヤフーも取引の全面禁止を発表。国内市場閉鎖の動きを民間大手が先行して牽引しています。しかしその一方で、「日本国内の取引は密猟と関係がない」としていまだに象牙販売は続けられているのが実情です。海外の保全団体からの呼びかけもあり、東京都でも象牙の今後に関して有識者会議が行われてきましたが話し合いが停滞し、残念ながら日本の象牙問題への意識は変わっておらず、事実上の世界最大の象牙販売国と位置付けられたままです。
密猟の根本的な問題である消費がなくならない限り、ゾウは密猟のターゲットになり続けてしまいます。
  • 象牙の約8割がハンコとして消費されている
象牙の消費大国、日本。では日本では一体何に象牙が使われているのか。それはハンコです。日本では契約や書類にハンコが欠かせません。象牙でつくられたハンコは品質・耐久性・写りの善し悪し、その全てにおいて他の印材とは一線を画すと言われていることから、日本人にとって最高の素材として好まれています。
また、高級品に位置付けられている象牙の印鑑を使っていること自体に喜びを感じている人も少なくはないはずです。良いものを使いたい、高級なものを持っていたい、人に自慢したいなど、そんな人間の勝手な気持ちで象牙が消費されていることも大いに考えられます。このような過剰な欲求こそが、ゾウの密猟がなくならない理由となり、さらにゾウを絶滅に追いやってしまう理由となるのです。
  • 富裕層のステータスシンボルとして取引されるサイ
日本の近隣国である中国やベトナムではサイの角が驚くほどの高値で密売されています。科学的に薬効がないとされているにも関わらず、健康増進からガン治療までさまざまな場面において効能のある万能薬であると信じられているためです。さらに近年これらの国の経済発展により富裕層が増えていることから、サイ角の需要は増加の一途を辿っています。またそのことによりサイ角が富裕層のステータスシンボル化することで、さらに密猟が進む悪循環となってしまっています。
世界では野生動物の保護活動が数多く繰り広げられており、その一つがGlobal March for Elephants and Rhinos です。毎年10月4日前後に世界同時に絶滅の危機にあるゾウとサイのためにマーチを行うという130以上もの国や都市が参加しているイベントですが、日本ではグローバルマーチが行われていなかったため、アフリカゾウの涙を中心に実行委員会を立ち上げ、2014年10月4日に日本発のGlobal March for Elephants and Rhinosを実施しました。
日本においては日本が象牙消費大国である事実を伝えること、さらにサイ角目当てのサイの密猟問題についても多くの日本人に知らせることで、近隣国のサイ角使用を止められない富裕層にメッセージを伝える潜在的な力に変えていくことを目的にグローバルマーチを開催しています。
今年はコロナ禍での実施となるため、リアルな場での実施ではなく「フォトマーチ」と称し、一般公募で集めた写真を使って制作したポスターを活用してゾウやサイのいのちの大切さや保全を訴えます。
  • Earth Day Tokyoに出展しました
毎年4月22日は、地球のことを考えて行動する日「アースデイ」。1970年アメリカのG・ネルソン上院議員が、4月22日を”地球の日”であると宣言したことをきっかけに誕生しました。4月16日、17日にはそれに先立ち代々木公園でアースデイ東京2022@代々木公園が開催されました。アフリカゾウの涙は写真で参加できる「ゾウとサイのためのグローバルマーチ」を実施し、”#10年後もゾウとサイが生きる世界へ”と共に象牙使用禁止のメッセージを発信しました。
今後も自分ができるアクションで、10年後もゾウとサイのいる地球を守っていきましょう。
認定特定非営利活動法人アフリカゾウの涙は代表理事 共同創設者の山脇愛理と、専務理事 共同創設者の滝川明日香によって2015年に設立されました。アフリカゾウやサイなど絶滅が危惧される野生動物の現状を日本社会および日本の皆さんに広く知ってもらい、野生動物の保護を促進し、それに関連するさまざまな社会的課題を克服することを目指しています。
みなさん、ジャンボ(こんにちは)。滝田明日香と山脇愛理です。
アフリカゾウの涙を応援してくださりありがとうございます。

私たちは二人ともアフリカ育ちで働きながら子育て真っ最中の母親ですが、
2012年に1年間で10%のアフリカゾウが殺された時に、
このままでは子供たちが大人になる頃にはゾウがアフリカの大地で
見られなくなってしまうことに気づきました。
その時同じ焦りを感じ、アフリカ育ちの日本人である私たちだからこそ、
実態を変えられるのでは!という想いからアフリカゾウの涙をはじめました。

ケニアではゾウと野生動物を守り人との共生を目標に、
日本では象牙の消費をなくしていくことを目標にを仲間と共に活動してきました。
今世界はすでに象牙の販売を次々に禁止し、統一して象牙を使わないことで
アフリカゾウを守ろうというムーブメントが広がっています。
このまま日本が孤立して象牙を使う唯一の国にならないよう、
日本も象牙卒業に向けて消費者理解を広めていきたいです。

アフリカゾウと人と森の共生をビジョンとして
ケニアだけではなく、地球規模で目指しています。
今までもずっと大勢の方に支えられて、色んなことを実現させてきました。
どうかこれからも一緒にアフリカゾウと野生動物を守ってください。
応援宜しくお願いします!

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広告の掲出先についてはHPもしくはSNSよりご確認ください。

配信元企業:認定特定非営利活動法人 アフリカゾウの涙

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