ハワイB級グルメであるスパムやサイミンを解剖学のように分解し、アートにしてしまう超ユニークな新進気鋭アーティスト、ローレン・トラングマー(Lauren Trangmar)さん。
ホノルル在住、ニュージーランド人の父親とハワイ出身の日系3世の母親の間に生まれたローレンさんのアートは、『日本人の血を受け継いでいるよね!』と確信させられるディティールの細かさが特徴的だ。
 生まれはニュージーランド
2011年、東日本大震災の17日前に起こったニュージーランド沖の大地震をきっかけに、ハワイにいる母方の親戚を頼って移住。
もともとは数ヶ月の滞在の予定だったが、ハワイの素晴らしさに魅了され、そのまま住むことに決めたそうだ。
移住当時、ニュージーランドの大学でアートを専攻していたローレンさんは、ハワイ大学のグラフィックデザイン学科に転校して無事卒業。
転校だったため、通常の生徒よりも多くのアートクラスを受講しなければならなかったそうだが、その分様々な手法のアートを学び、自身の肥やしになったと前向きに語るローレンさん。
卒業とともに、ホノルル美術館でのアートショーに参加するなど、才能がすぐに見出され、以後ハワイアン航空、シャングリラハワイの雑誌など多くのクライアントを抱えるフルタイムアーティストとして、多忙な日々を送っている。
 ローレンさんのアートは、精密さはもちろんのこと、一昔前の図鑑や解剖学本から飛び出てきたようなオールドスクールっぽさに加え、ウィムジカルさが特徴的だ。
科学とハワイの歴史や文化から、たくさんのインスピレーションを得ている。
描かれているアートの背景も、1900年代の古い本を見つけ、ページをいくつもスキャンをしてデジタル製作したそうだ。
ローレンさんが住んでいる世界から飛び込んでくる対象物と、自身のイマジネーションを融合させて独特な世界観を醸し出している。
 スパムやアロハシャツなどのアートプリントのパッケージの中には、スパムとは何か、アロハシャツの歴史などが描かれた単語カードが入っている。
「インターネットだけではなく、地元の人に聞いたり、図書館で調べたりした内容をまとめています。
ただアートを売るのではなく、教育につながる要素にやりがいや楽しさを感じています」と、ローレンさん。
 ニュージランドとハワイは共に島で、それぞれユニークなカルチャーや自然環境を持っている。
ハワイが大好...

まるで解剖学?!ディティールがすごい注目の若手アーティスト、Lauren Trangmar