史上16人目の完全試合を達成したロッテ佐々木朗希投手(20)が24日に京セラドーム大阪で行われたオリックス戦に先発登板。初回に安打を許し、3日の西武戦(ZOZOマリン)の8回途中から続けてきた連続アウトが52者で途切れた。記録ストップが話題となる一方で登板中に球審に詰め寄られる場面が物議を醸した。

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 2回2死一塁で、安達を打席に迎えたが、2ストライクから外角低めに投じた3球目のストレートがボールと判定され、二盗も許した。

 その直後だ。白井球審がゆっくりとマウンドに向かい、佐々木朗に注意するような口調で言葉を掛けるシーンがあった。佐々木朗とバッテリーを組んでいた捕手の松川が必死に球審を制止しようと間に入るなど騒然とした空気が流れ、たまらず井口監督もベンチから飛び出し、白井球審に状況説明などを求めた。

 スポーツ紙などによると、ボール判定に対し、佐々木朗が球審側に不快感を与えるようなそぶりがあったとみられるが、白井球審は現場の報道陣に「コメントは一切しません」と語るなど審判団から事の詳細が示されることはなかった。

 実際にこれよりも前に際どい外角球がボールと判定されている。1回無死一塁、西野への初球の外角低めのストレート。2回先頭で右打者の頓宮に対して投げた6球目の外角低めへのストレートもそうだ。いずれも佐々木朗は厳しい判定に苦笑いするなどの微反応を示していた。


 大リーグでは新人や大リーグ経験が少ない投手に対し、球審が厳しい判定をするケースがみられ、メディアでも「メジャーの洗礼」と取り上げられることがある。昨季終盤では本塁打王争いをしていたエンゼルス大谷翔平が打席に立つと、明らかなボール球がストライクと判定されることもあった。

 元広島投手の北別府学氏は25日に自身のブログで「ボールの判断に対して佐々木投手の不満顔なんて可愛いもんだよ 私なんて球審に見えないように後ろを向いてくそっ!ボケッ!と暴言吐いていましたからね」とつづり、今後に向けても「球審を自分のペースに巻き込んでやるぞという気概をもって萎縮することなく技術だけでなく気持ちも負けずにさらに大きくなってもらいたいと思います」と励ましの言葉を送った。

 佐々木朗は最速164キロを投げる一方で抜群の制球を誇っていたが、この日は5四死球を許した。何らかの心理的な影響をひきずった可能性はある。一方、白井球審についても注意するのであれば、試合後にすればいい話。明らかに冷静さを欠いていた。佐々木朗もプロの「通過儀礼」だと思って次への糧にしてもらいたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


ロッテの「完全試合男」佐々木朗希が球審に詰め寄られた 連続アウトの大記録がストップした直後に物議