スティーブン・スピルバーグ(75歳)は、両親の離婚から「E.T.」(1982年公開)のストーリーを思いついたそうだ。

少年やその兄弟と地球に取り残された地球外生命体“E.T.”との間の交流を描いた同SF映画のメガホンをとったスピルバーグは、最後のシーンは1966年に離婚した両親を思い出させたことを明かし、当時脚本に着手していたことから、それを子供達を中心に描いたストーリーにすることに決めたという。

複数のアカデミー賞に輝いた同作の公開40周年を記念したターナークラシックムービーズ映画祭で行われた特別企画に、スピルバーグが出演し、「あの小さな生き物が宇宙船に戻らなかったらどうなっていただろう? この生き物が交換留学プログラムの一環だったら? 僕の離婚の経験を子供や家族、大きなニーズを埋めようとすることについてのストーリーにしたらどうだろう?」と話し、自身も離婚経験のある同監督は、離婚には「大きな責任」が伴うとして、「離婚は大きな責任を作り出します。特に兄弟がいる時は。私達はお互いに面倒を見合うのです。その時は名前をまだ思いついていませんでしたが、その男の子エリオットが人生で初めて自分のハートの隙間を埋めるために生命体の責任をもつことになったらどうだろう? 私は当時自分の両親の別居と離婚について脚本を実際に書いていて、私や姉妹にそれがどのような影響をもたらしたかについて考えていたのです」と説明した。