Jリーグは26日、第4回理事会を実施。理事会後にオンラインによる記者会見を行った。

様々な決議事項があった中、大きく注目を集めたのは鈴鹿ポイントゲッターズの百年構想クラブの資格停止問題だった。

今シーズンから元日本代表FW三浦知良が所属し、大きな注目を集めた鈴鹿だが、2020年11月に行われたソニー仙台との試合で「故意に敗戦しようとした」と元役員が告発。JFLの規律委員会が調査を進め、「八百長の企てとまでは言えない」として、最終的には関与した2名のけん責、1名への処分保留、クラブには50万円の罰金という処分を決めていた。

しかし、日本サッカー協会(JFA)の規律委員会はこの処分を認めず、新たな処分をクラブ、株式会社アンリテッド代表取締役、鈴鹿ポイントゲッターズオーナー、株式会社アンリテッド元執行役員に下すことを発表。八百長未遂だったことを重く見て処分を下していた。

一方で、Jリーグは2月の時点で「Jリーグ百年構想クラブ」の資格を解除条件付き資格停止とすると発表。クラブの元幹部とクラブ冠で金銭の授受が行われており、Jリーグは「適切ではないと考えられる金銭のやり取りが存在していたことなど、クラブのガバナンス体制に不備があると判断しうる複数の事情が認められた」とし、2022年6月のJ3ライセンス申請期限までに改善を要求していた。

今回の理事会では、鈴鹿から「改善に向けた検討を行っているということが理事会でも報告された」とし、Jリーグとしては「6月末が申請期限となっており、6月の理事会でガバナンス体制の改善、ステークホルダーの継続があるかどうかを決議する」と、来月に資格停止の解除なのか、継続なのかを決断するとした。

この件について野々村芳和チェアマンは「僕らが就任する前からある話だが、ガバナンスステークホルダーの支援がどう改善されるかというところが一番大事なところ」とポイントを語り、「ガバナンスというところで、どんなものを表現してくるか。体制をどう作ってくるかが今回の件では一番重要になる」と、クラブとしての体制についてどう改善するつもりがあるかが焦点になるとした。

ただ、「ガバナンスというのも1カ月、2カ月で簡単にできることではないと思いますし、最終的には6月のところで判断したいです」と語り、元クラブの社長である経験からも、健全な管理体制の再構築が簡単ではないと考えているようだ。

また、Jリーグとしては管轄外で今回の八百長未遂が起きているとしながらも、「八百長はあり得ないということしか言いようがないです。起きないように選手たち、周りを教育していくかなく、どういうことを周知徹底していくかを常にやっていかなければいけないと思います」と、Jリーグでは発生しないようにどう取り組むかが重要だとコメントした。

なお、現時点で具体的な改善案等は鈴鹿からは提示されていないとのこと。将来のJリーグ参入を目指す中で、大きな問題をどう改善しようとするのかは注目となる。

7日間無料トライアル実施中!『ブンデスリーガLIVEアプリ』
>詳しくはこちら

サムネイル画像