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 人は動物と触れ合うことで安らぎを得られることが多い。そこで、動物たちが必要とされる場所で人間の精神的な健康をサポートしてくれている。

 こうした「動物を通した癒し」はアニマルセラピー療法として確立されており、犬や猫はもちろん馬や牛、豚、鳥など、様々な動物が採用されている。

 アメリカ、サンフランシスコ空港では、不安な旅行者の心を癒すためアニマルセラピーが導入されているが、最近仲間に加わったのが巨大なウサギだ。

 フレミッシュ・ジャイアント種の“アレックス・ザ・グレート”は同空港で大人気となり、その姿を見るだけで多くの人が元気づけられるという。

【画像】 空港でみんなを癒すお仕事をしているジャイアントウサギ

 家ウサギ最大級の品種、フレミッシュ・ジャイアントアレックス・ザ・グレート(以下アレックスは現在生後15か月だ。

 アメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコ国際空港で月に2~3回、午前10時半~午後1時の間にターミナル内をベビーカーに乗って移動する。

 その役目は、旅行者たちの不安を軽減させ、癒しを与えることだ。

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 アレックスは、まだ赤ちゃんだった頃、中部カリフォルニアの農場から今の飼い主であるケイ・カトウさんとジョッシュ・ロウさんによって救助された。

アレックスは、農場主に飼育放棄された状態でした。全身ノミだらけで毛並みもボロボロ、病気にかかっていました。

私たちが引き取って病院で手当てを行い、懸命に世話をしたところ、アレックスは健康を取り戻しました。(ロウさん)

 元気になったアレックスは、本来のフレミッシュ・ジャイアントにある従順で忍耐強さを備えた素晴らしい性格を開花させた。

 そんなアレックスを見た飼い主は、アレックスをセラピーアニマルとして訓練させてみようと思い立った。

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資格取得したアレックス、正式認定されたセラピーアニマルに

 訓練の結果、アレックスは、サンフランシスコSPCA(動物虐待防止協会)を通してアニマルセラピー療法のライセンス取得することに成功。

 更に、アレックスが活躍できる場を見つける為、『Wag Brigade(ワグ・ブリゲード)』という組織団体に申請したところ見事合格、公式にセラピーアニマルとなった。

 勤務地としてサンフランシスコ国際空港が選ばれ、現在ここで活躍中だ。

 2013年12月に発足したWag Brigadeは、パンデミック中は一時活動を停止していたが、去年10月に活動を再開させた。

 この団体に所属するセラピーアニマルはほとんどが犬だが、リルーという豚も公式セラピーアニマルに認定されている。

 現在、同団体には豚1匹、犬14匹、そしてウサギのアレックスを含む計16匹が所属しているという。

written by Scarlet / edited by parumo

 
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空港に勤務する巨大ウサギは、多くの旅行者の心を癒していた