溌剌とした魅力が弾ける、剛力彩芽。前進し続ける姿が清々しい彼女が、このたび『X‐MEN』シリーズ最新作『X‐MEN:フューチャー&パスト』で、日本語吹替え版の声優にチャレンジ。ファンの中でも人気の高いキャラクターである、青い肌のミステリアス美女・ミスティーク役を担当する。剛力自身、「今回は、ミスティークがキーパーソン」と語る理由とは? また、ポジティブに生きる、その秘訣も教えてくれた。

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 突然変異によって特殊な力を身につけた X‐MENたちの活躍を描く本シリーズ。「ものすごい大作シリーズなので、お話をいただいた時はびっくりしてしまって! ドキドキでした」と剛力。その言葉通り、本シリーズは劇場収益にDVDやブルーレイなどを加えた全世界の累計売り上げ7000億円を超える巨大コンテンツだ。シリーズ最新作では、『X‐MEN』を立ち上げたブライアン・シンガー監督のもと、オールスターが集結。 X‐MENが未来と過去を舞台に、地球滅亡の危機に立ち向かう。

 完成作を見た印象を聞くと、「衝撃が多くて! 過去と未来をつなげていくとこうなっていくんだということが、アクションを交えながらも繊細に描かれていた」と気になる一言。担当したミスティーク役については、「今回、かなりのキーパーソン」とうなずく。

 「彼女のひとつの行動で、いろいろな人の人生や未来も変わってしまうんです。ミスティークはそんなに言葉が多い方ではないですが、その分、話す時は本当に重要なことを発する時が多い。そして、これまでのシリーズの中で経験してきたものがあって、今のミスティークがいるので。そこを含めて、どう表現したらよいのかと考えると、とても難しかったですね」と、内面を理解しながら吹替えの演技に反映することは、相当の苦労を要したようだ。

 ミスティークの魅力を聞いてみると、「真っ直ぐに進むところ」とニッコリ。「でもミスティークには、実は相手に対して熱い思いを持っているのに、自分の感情を押し殺しているようなところがあって。感情をうまく伝えられないと悩んでいる人って、たくさんいると思うんです。ミスティークのそういう面が皆さんに伝われば、勇気や励みにもなると思うんです」と役柄を通して、「伝える喜び」をさらに実感した様子だ。

 本編でミスティーク役を演じるのは、オスカー賞女優のジェニファー・ローレンスだ。「貫禄もあって、セクシーで。私と同世代と聞いて、びっくりしました!」とジェニファーの存在感を絶賛。続けて「ミスティークのアクションも素敵で。言葉を発さずに、スマートにアクションをやるんですよ。かっこいいですよね! 私は体が動かすことが大好きなので、いつかアクションをやりたいんです」と熱望。アクション女優・剛力彩芽を見られる日も近いかもしれない。

 あらゆる能力をもった面々が登場する本作。剛力にとっての、秘めたる能力は? と聞くと、「私、晴れ女なんです。自分が外でやるイベントや握手会はほとんど晴れているんです」と嬉しそうな笑顔を見せた。いろいろな世界に飛び込み、仕事を心から楽しんでいる印象があるが、「いまだにバラエティや、イベントも緊張してしまうんです。でも楽しみにしてくださっている方がひとりでもいれば、やっぱりきちんとやりたいと思う」と強い眼差しを見せた。

 新たな世界に挑む時には、もちろん不安もよぎるという。どのように立ち向かっているのだろう。「私は、表に出てしまえば、楽しんだもん勝ちだなと思っていて。自分がまだまだ慣れていないことに挑戦する時は、やってみなければわからないし、終わった時に『楽しかった』と思えるようなお仕事にしたい。いつもそう、思っています」。

 また本作では、プロフェッサーXとマグニートーという、宿命のライバルの関係性も見どころだ。剛力には、励みとなるようなライバルの存在はいるだろうか? 「私はあまり、周りにライバルを作ったことがなくて。かっこいいことを言うわけではないですが、やっぱり自分自身なのかなと思います。昔の自分と比べる必要もないと思いますが、お芝居を始めた頃は、いろいろと勉強したり、研究していたなと思うと、今は努力を怠ってしまっているかもしれないと感じたり」と、頑張ってきた自分が一番のライバルのようだ。

 最後には、「今までの自分より、背伸びをして大人っぽく意識して演じました。新しい一面を見せられたらいいなと思っています」とアピールしてくれた剛力彩芽キラキラとした前向きオーラを放ち、彼女の周囲は笑顔にあふれていた。この周囲を巻き込む明るさこそ、一番の彼女の能力かもしれない。(取材・文・写真:成田おり枝)

 『X‐MEN:フューチャー&パスト』は5月30日より公開。

剛力彩芽「いつかアクションをやりたい」ミスティークのアクションに憧れた? クランクイン!