アメリカで3月下旬、“大きな耳に毛のない全身灰色をした謎の動物”が目撃された。発見者の男性が「こいつはいったい何なんだ!?」とSNSに投稿して以来、ネット上では様々な憶測が飛び交っていたが、『Miami New Times』が先日、その正体を突き止めたことで話題が再燃している。

米フロリダ州タンパの街の木陰に3月下旬、大きくピンと立つ耳をもつ、全身灰色の毛のない動物が休んでいるのをTwitterアカウント名「Blizz」さんが発見した。

これまで見たことのない謎の動物との遭遇に驚いたBlizzさんが3月29日、「おい、こいつはいったい何なんだ!? 俺は今すぐタンパから逃げ出すぜ」とツイートしたところ画像は瞬く間に拡散され、これまでに21万件以上の「いいね」が寄せられた。

またユーザーたちからは世界各国のイヌ科動物をはじめUMA(未確認動物)の名も挙がるなど、その正体を巡って様々な憶測が飛び交った。

「これ、ディンゴオーストラリアの野生犬)じゃないかな?」
「ショロイツクインツレ(Mexican hairless dog)だと思う。」
「病気の犬よ。見て、私も保護犬を見つけた時、皮膚の病気で毛が全くなかったの。」
「これはコヨーテに違いないね。」
「新種の動物だな。」
チュパカブラ(主に南米で目撃される吸血UMA)じゃないか?」

中には「私も庭で見ました、他の誰かも目撃したと知って、ほっとしてる」「私も見たわ」と別の場所での目撃情報を画像付きで知らせる者も複数現れた。

深まる謎を解き明かすべく、フロリダ州で最大規模を誇るマイアミ動物園の広報担当者ロン・マギルさん(Ron Magill)に『Miami New Times』が3月29日に電話取材したところ、謎の動物の正体が明らかになったようだ。

「写真の生物はマイアミやフロリダ地域で見られる動物です。かなり深刻な病気を患っていますがね。」
「これは疥癬にかかった重症のコヨーテです。」

疥癬とはダニが皮膚の下に入り込むことで炎症と脱毛を引き起こす感染症で、ロンさんは「疥癬はかなりの不快を伴います」と明かし、このように続けている。

狂犬病でない限り、あなたを襲うことはないでしょう。コヨーテを見かけたら振り向かず、できるだけ自分を大きく見せると逃げていきますよ。」
「かなり広範囲に生息していますが、彼らは人間に遭遇しないようにできる限り人目を避けて暮らしています。」
「とはいえ、小さな子供がコヨーテに襲われたと聞いても驚きません。大人なら別ですが。」

カリフォルニア州では先月28日夜、ビーチの砂浜で遊んでいた2歳女児がコヨーテに襲われて重傷を負う事故も起きていた。ロンさんは野生のコヨーテと遭遇した際には、ペットや小さな子供を近づけないよう注意を促している。

画像は『Blizz 2022年3月29日付Twitter「Boy what the fuck is this shit」』『Kendra 2022年3月30日付Twitter「Makes me feel a lot better that someone else seen it too because I seen this in GA」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE

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