南米エクアドルガラパゴス諸島はゾウガメやイグアナなど独自の進化を遂げた動物たちが多数生息している。そんなガラパゴス諸島の最大の町、サンタ・クルス島のプエルトアヨラにあるホテルで、宿泊客よりも優遇されるメスのアシカが撮影され話題となっている。『The Dodo』などが伝えた。

ガラパゴス諸島の一つ、サンタ・クルス島南岸の港町プエルトアヨラにある「ホテル・ソリマー(Hotel Solymar)」は、メスのアシカウェンディWendy)”がやって来ることで知られている。

海に面しダーウィン研究所や魚市場に近い好立地に立つ同ホテルは、多くの観光客だけでなくウェンディにとっても快適な憩いの場所であり、ホテルのスポークスマンはウェンディのことを“スペシャルゲスト”と呼んでいる。

ウェンディがいつ頃から姿を現すようになったのかは不明だが、ウェンディの子である“ルル(Lulu)”も常連客で、宿泊客はアシカに遭遇した場合は少なくとも1.8メートル(6フィート)の距離を置き、撫でたり餌をあげたりしないよう注意を受けているという。

そんなウェンディが先月末、同ホテルで我が物顔に振る舞う様子が捉えられ、TikTokに投稿されて話題となった。撮影したのはハネムーンで同ホテルに滞在していたカップルで、ちょうどバルコニーにいたという。

動画では、海から上がったウェンディが、4本足を上手に使い階段を登るのが見て取れる。そして海に面した小さなプールに来ると華麗にジャンプ、端から端まで気持ち良さそうに泳いでいる。

プールサイドでは、宿泊客の男性がリクライニングチェアに座りその様子を見ているが、プールから上がったウェンディは男性に近づき、「ここは私の席よ」と言わんばかりに椅子を横取りしてしまう。

男性のすぐ隣には誰も座っていない同じ椅子があるものの、そちらには全く目もくれないウェンディ。ホテルのスタッフによると、その椅子はウェンディの“指定席”だそうで、男性は椅子の上の黄色いタオルを掴むと困ったように肩をすくめた。その顔には「なんだよ! そこは私が座っていたのに、ひどいじゃないか!」と書いてあるようで、このやりとりに周りからは笑い声があがった。

ちなみにガラパゴス諸島で最も一般的なガラパゴスアシカの生息数は約5万頭で、ビーチやベンチで寝ていたり、魚市場でおこぼれをもらったりと人と共存して暮らしているそうだ。『Galapagos Safari Camp』によるとオスの体重は平均250キロで、平均75キロと小さなメスは年に1回、1頭の赤ちゃんを産み、授乳は2年も続くという。同ホテルのウェンディへのVIP待遇は、ガラパゴス諸島ならではなのだろう。

画像は『Masses Media 2022年4月30日付「VIDEO: Wendy the Galapagos sea lion steals a hotel guest’s sun bed」((c)ViralHog.com)』『The Dodo 2022年4月30日付「Sea Lion Takes A Dip In Hotel Pool – Then Steals Man’s Lounge Chair」(HOTEL SOLYMAR)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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