飛行機

現代の子供たちの「将来なりたい職業」として、ランクインしているユーチューバー。成功するのはほんの一握りの人たちだが、そうなるためには危険行為もいとわないといった人も。

このたびアメリカのユーチューバーが、視聴者稼ぎのため一歩間違えば大惨事という行為をはたらき、世間を大炎上させた。『The Guardian』や『NEW YORK POST』が報じている。


■五輪にも出場経験

波紋を広げているのは、スノーボード選手として2014年の冬季五輪に出場経験がある、アメリカ人のトレバージェイコブさん(28)。現在はユーチューバーとして活動し、チャンネル登録者数が135,000人を超える人気ぶりだ。

そんなジェイコブさんは去年11月24日、自身が操縦する小型プロペラ機で、カリフォルニア州・ロスパドレスの森林に墜落する事故を起こしていた。


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■動画をアップして事実が発覚

その事故から3週間後、「僕の飛行機が墜落した」というタイトルの動画がアップされ、世間が炎上する事態に。

動画の途中までは「天気も最高、気持ちいいよ!」とご機嫌なジェイコブさんだったが、突然エンジンとプロペラが停止。飛行機のドアから脱出し、パラシュートを開いて着地するという展開だった。

しかし、アメリカ連邦航空局(FAA)は、彼の動画に不自然な点が複数あることを指摘した。

■終始を自撮り撮影

ジェイコブさんは、エンジン停止という命の危機が迫る非常事態でありながら、ドアから脱出してパラシュートで地上に降りるまでを、自撮り棒でずっと撮影し続けるなど、始終冷静だった。

さらに、飛行機にもカメラを取り付け墜落の衝撃の瞬間までを捉えさせ、そのカメラを回収している。緊急事態はまっ先に航空管制に伝える必要があるが、それもしていない。こうしたことから、FAAは「航空法に違反している可能性が」と指摘していた。


■免許取り消しが決定

動画の最後は、夜になり森深く人気のない山をさまよっていると1台の車が通りかかり、助けを求めるシーンで終わっている。世間は、そのシナリオ自体も「完璧すぎる」と炎上した。

FAAにはジェイコブさんを起訴する権限はないものの、「視聴者稼ぎのため、故意に飛行機を墜落させた行為は許しがたい」として彼のパイロット免許取り消しを決定。今後1年間、再申請も禁止だという。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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