「今の日本野球には、まずクレームが1個あります。バッター優位の野球になってしまっている。なぜかと言うと…」

 日本プロ野球の問題点についてそう断じたのは、「昭和の怪物」江川卓氏。谷繁元信氏のYouTubeチャンネル〈谷繁ベースボールチャンネル〉に出演してのことだ(4月29日付け投稿回)。

「ヘルメットはいいでしょう。でも、(肘や脛に)レガース(防具)をつけたら、インコースにピッチャーが投げる意味がなくなってしまうので」

 ゆえに「バッターの方が優秀だ」と言われていることに異論を唱えているようで、

「昔の長嶋さんとか、王さんとか、山本浩二さんとか、落合博満さんとか凄いバッターは、頭にボールが来るかもしれないというテイでバッターボックスに立っている。(中略)来るかもしれないというのと、当たっても大丈夫というのは全然違うので、誰が防具を許可したのかって言いたい! それはダメじゃん、ピッチャーをダメにしてるじゃん!」

 ピッチャーにとって生命線ともいえるインコースのコントロールをダメにしている原因が防具の存在であると、江川氏は問題提起したのだった。

 この動画の中で江川氏は、ヘルメットをメジャーから日本に持ってきたのは長嶋茂雄氏だったとも語っている。

 良くも悪くも、メジャー化する日本プロ野球の勢いと流れをせき止めるのは難しいのかもしれないが、江川氏の投げかけにも一理アリと感じるのだ。

(所ひで/ユーチューブライター)

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