4月7日(土)・8日(日)、B1リーグ第36節が各地行われ、シーホース三河は、ホームウィングアリーナ刈谷で川崎ブレイブサンダースと対戦した。三河はCS出場権、川崎は東地区優勝がかかった重要な試合。

GAME1、1Qから川崎の勢いを止められず二桁ビハインドを背負った三河は、最後まで劣勢を覆すことができず、26点差で大敗。

レギュラーシーズン最終戦のGAME2。三河は、ディフェンスとリバウンドで全員がハードワークし、前半をリードして折り返すが、後半突き放されて76–91で敗戦。CS出場を逃した。

【関連記事】原巨人 4連敗で3位転落!「ぶち切れ降板」で心配される「昨年の悪夢」とは

―試合結果―
2022年5月7日(土)
三河 ● 59 – 85 〇 川崎
(三河通算成績 30勝22敗)

1Q三河 11–28 川崎


17点ビハインドの苦しい立ち上がり

スターティング5は、#3柏木、#9ローレンス Ⅱ、#19西田、#32シェーファー、#54ガードナー。#3柏木が今季初のスターター。

川崎は#34アギラールのゴール下、三河は#32シェーファーのカットインで点を取り合うスタート。川崎#0藤井、#22ファジーカスに連続で3Pシュートを沈められるも、#54ガードナーのアタックで対抗する。しかし川崎のビッグラインナップに攻守ともに苦しめられ、開始2分半に高さのミスマッチを突いた#27熊谷のバスケットカウントで4-11とリードを許す。

早々にタイムアウトを要求するが、その後も中外ともにシュートの確率が上がらず、開始5分に川崎#0藤井の3Pシュートで4-17とリードを拡大される。

#19西田の3Pシュート、#9ローレンス Ⅱのアタックで食らいつくが、川崎の得点を止められず、残り1分に川崎#7篠山に3Pシュートを沈められ、17点のビハインドを背負う。

2Q 三河 30–39 川崎(三河 19–11 川崎)

一桁点差に追い上げて、後半へ

スタートは、#3柏木、#9ローレンス Ⅱ、#14ユトフ、#18角野、#32シェーファー。

川崎#22ファジーカスに先制点を取られるも、ディフェンスからリズムを取り戻し、#9ローレンス Ⅱがカットイン、ミドルシュート、ファストブレイクと連続で6得点を挙げて13点差まで追い上げる。

以降はシュートを決め切れず我慢の時間が続くが、ディフェンスで粘り、#18角野のドライブでさらに点差を詰める。

川崎にインサイドを攻められるが、#18角野のアタックに#14ユトフが合わせ、さらに#14ユトフ、#3柏木の連続3Pシュートで11点差に。終了間際に#19西田が3Pシュートを射抜いて、点差を一桁に戻して後半へ。

3Q 三河 43–69 川崎(三河 13–30 川崎)

川崎に勢いを止められず、26点ビハインドを背負う

スタートは、#3柏木、#9ローレンス Ⅱ、#19西田、#32シェーファー、#54ガードナー。

2Qの勢いをつなげたかったが、川崎#0藤井の連続得点で先行される。#19西田のファストブレイクで反撃するが、川崎#0藤井の3Pシュート、バスケットカウントなどで、開始3分に32-48と一気に流れを持っていかれる。

#32シェーファーの3Pシュートで追走するが、すぐに川崎#23ジャニングに3Pシュートを決め返され、点差を縮めることができない。さらに川崎#27熊谷の3Pシュート、ダンクの連続得点で勢いを与えると、ターンオーバーから立て続けに#27熊谷にファストブレイクで決められ、残り3分の62-37と25点のビハインドを負う。

それでも#7長野が川崎#0藤井からオフェンスファウルを奪うなどディフェンスでハードワークし、#9ローレンス Ⅱがリバウンド、3Pシュートの連続得点を挙げるが、川崎#7篠山にブザービーターを沈められ、点差を26点に広げられる。

4Q 三河 59–85 川崎(三河 16–16 川崎)

4Qは互角に戦うも、大量点差を覆せず

スタートは、#7長野、#9ローレンス Ⅱ、#14ユトフ、#15根來、#18角野。

川崎#34アギラールの連続得点で先手をとられるが、#9ローレンス Ⅱがリバウンドで粘って連続得点。#19西田と#7長野のコンビプレー、#7長野のスティールから#14ユトフがダンクを決めて意地を見せる。

しかし終盤、川崎に3連続で3Pシュートを浴びて、残り2分に55-85と30点差の大台に乗せられる。#54ガードナーの連続得点、#18角野のアタックから#15根來が合わせで加点し、4Qは16-16と互角に戦ったが、大量点差を覆せず、59–85で大事な試合を落とした。

シーホース三河 ヘッドコーチ 鈴木貴美一  試合後コメント

1Qと3Q、特に3Qは自滅というか”オフェンスがうまくいかないシュートが入らない”というところで無理にシュートをしてしまって、相手に速攻を出されたり3Pシュートを打たれてしまったという印象です。

2Qと4Qに関しては、非常にアグレッシブにディフェンスもできました。

これを40分を通さないと川崎さんみたいな強いチームには勝つことは難しくなってくると思うので、今日のディフェンスの良かった点を明日40分間できるように、しっかり検証しながらやっていきたいと思います。

川崎ブレイブサンダース 佐藤賢次ヘッドコーチ 試合後コメント

試合の出だし、非常に集中した第1Qをつくることができていたのですが、第2Q、シュートが入らなくて重くなった時間帯に走られたりというディフェンスで問題点が出たのは課題だったと思っています。

ハーフタイムでしっかり修正して第3Qに入ることができたのと、前半で相手のディフェンスの”何を守ろうとしているのか”が見えた部分があったので、後半アジャストできたと思います。

選手たちも集中して対応して、川崎らしいバスケができたと思います。

ただ、オフェンスリバウンドを17本取られてしまいました。普通これだけ取られると難しい試合になっていると思うので、明日チーム全体で修正したいと思います。

こういった数字を修正できるチームになってチャンピオンシップに行きたいと思います。

―試合結果―
2022年5月8日(日)
三河 ● 76 – 91 〇 川崎
(三河通算成績 30勝23敗)

1Q 三河 14–24 川崎


シュートタッチに苦しみ、二桁ビハインド

スターティング5は、#3柏木、#9ローレンス Ⅱ、#19西田、#32シェーファー、#54ガードナー。

川崎#22ファジーカスに先手を取られるが、#32シェーファーがリバウンドを弾いてつなぎ、セカンドチャンスで#9ローレンス Ⅱが3Pシュートを沈める。

#19西田を中心にチームオフェンスを展開するが、シュートタッチが悪く重い出だしとなり、川崎#0藤井の連続3Pシュートで追いかける展開となる。

#9ローレンス Ⅱのカットイン、リバウンド、フリースローの連続得点で追随するが、川崎#0藤井を起点に#35ヒース、#27熊谷らにテンポ良く得点を重ねられ、残り2分半に9-20と引き離される。

2Q 三河 35–34 川崎(三河 21–10 川崎)

激しいディフェンスで10失点に抑え、逆転に成功

スタートは、#7長野、#9ローレンス Ⅱ、#14ユトフ、#18角野、#32シェーファー。

#18角野がアグレッシブインサイドに切り込み、フリースローで先制。2本目のフリースローは外れるが、自らリバウンドを取って3Pシュートを射抜く。会場も熱い青援クラップで選手の背中を押す。

足を使った粘り強いディフェンスで川崎の得点を約4分間止めると、#7長野が#32シェーファーのカットイン、#14ユトフの3Pシュートを立て続けにアシストして、23-24と1点差に迫る。その後も激しいディフェンスの応酬が続き、23-26でオフィシャルタイムアウトを迎える。

川崎#0藤井のボーナススローでリードを広げられるが、#14ユトフのミドルシュート、スティールからのファストブレイクで#54ガードナーがフリースローを獲得。#19西田がスティールからプッシュし#3柏木の逆転の3Pシュートをお膳立てする。

残り1分から#14ユトフが2連続で3Pシュートを射抜いて35-31とリードするが、川崎#0藤井が3Pシュートを入れ返され、1点リードで試合を折り返す。

3Q 三河 55–62 川崎(三河 20–28 川崎)

追い上げては突き放され、7点差で最終Qへ

スタートは、#3柏木、#9ローレンス Ⅱ、#19西田、#32シェーファー、#54ガードナー。

川崎は#22ファジーカスの連続得点、#0藤井のファストブレイクで突き放しにかかるが、#54ガードナーのフリースロー、#18角野の3Pシュートで40-40と追いつく。しかし川崎#22ファジーカス、#0藤井の得点で引き離されてリードを奪うことができない。

#9ローレンス Ⅱと#54ガードナーのコンビプレーから3連続で得点。#7長野のリバウンドから#9ローレンス Ⅱのファストブレイクで加点し、残り2分に4点差まで追い上げる。

川崎#0藤井、#23ジャニングに連続でアウトサイドシュートを決められて52-62と再びリードを二桁に広げられるが、#14ユトフの3Pシュートのブザービーターで7点差に追い上げて最終Qを迎える。

4Q 三河 76–91 川崎(三河 21–29 川崎)


最後まで全力を尽くすも、CS進出叶わず

スタートは、#7長野、#14ユトフ、#18角野、#19西田、#54ガードナー。

#14ユトフのリバウンド、#54ガードナーのアタックで好スタートを切るが、川崎#22ファジーカスの連続得点などにそれ以上のペースで得点され、点差を縮めることができない。

アウトサイドシュートの当たりがこない我慢の時間が続き、川崎#0藤井のスティールから#34アギラールに決められ11点のビハインドを背負う。

それでも#7長野の連続3Pシュートで反撃するが、すぐに川崎#0藤井に決め返され、二桁ビハインドのまま終盤に突入する。

劣勢を強いられる中、最後まで必死にスティールを狙うハードなディフェンスを続け、#18角野、#19西田が果敢にリングアタックしたが、点差を詰められず、76–91で敗戦。秋田が勝利したため、CS出場を逃した。

シーホース三河 ヘッドコーチ 鈴木貴美一  試合後コメント

選手たちは昨日ダメだったところを修正して、しっかり遂行してくれて競ったゲームになりました。

ただ、勝負どころで藤井選手の個人技にやられ過ぎてしまいました。ディフェンスもしっかりついているんですけど、フェイダウェイのシュートはどうしようもならない状態でした。そういうところは力の差ですし、負けは負けだと思います。

一年を通して、ベテランのスター選手、金丸選手や川村選手が抜けて今年はダメだろうと予想されていたチームが、若い選手が本当に一所懸命頑張って成長してくれて、チャンピオンシップ争いができる昨年と同じくらいのレベルまで来てくれたので、次に繋がるなと思います。

また違う意味で、怪我・人数が足りないだとか、コロナなど今までにない苦しいシーズンでした。ファンの皆さんが、アウェーにも応援に来てくれて、声をかけて励ましてくれて、その言葉が私にとっては一年間モチベーションになりました。

メディアの方にも「選手が大幅に代わったのに、若い選手が伸びているね」とたくさん声かけいただいて、もっともっと彼らが育つ環境を作らなければと考えていました。ファンの皆さん、メディアの皆さん、チーム・スタッフ全員に感謝する一年でした。

川崎さんはバスケットのスタイル・選手層ともに、特に外国籍選手を含めたビッグラインナップなど、日本の中で一番強いと私は思っているので、(CS)優勝候補の筆頭だと思います。ぜひ頑張っていただきたいです。

川崎ブレイブサンダース 佐藤賢次ヘッドコーチ 試合後コメント

地区優勝の可能性がある中で、今日の勝利のために最善を尽くして戦おうと選手たちと共有しました。

テーマとしては、昨日、17オフェンスリバウンドを許しているということで、チャンピオンシップでは絶対にポゼッションゲームになって、リバウンド・ルーズボールの勝負がシンプルに大事なので、チームとしてやりきりましょうというものでした。

前半は三河さんの勢いが本当にすごくて、何本も取られてしまう・取ったと思っても引っ掛けられてしまうというシーンがたくさんありました。ハーフタイムに、ここで修正しないとチームとして成長できないよという話をして、後半はしっかりアジャストしてファイトしてくれたと思います。

ただ、そういった点が出てしまうということはチームとしての反省点なので、そこはチャンピオンシップまでにもっともっと質を上げてメンタル的なところも上げて最高の状態で来週戦いたいと思います。

今日はこのウィングアリーナ刈谷の雰囲気がすごくて飲まれてしまうかと思ったので、改めて三河のファンの皆さま、選手スタッフの皆さんの思いを感じました。その思いを背負って、チャンピオンシップは皆さんの分まで最善を尽くしたいと思います。

【関連記事】原巨人 4連敗で3位転落!「ぶち切れ降板」で心配される「昨年の悪夢」とは

B1リーグ・三河、ローレンスⅡが22得点と奮闘も敗戦。CS進出を逃す