
アメリカのニュージャージー州に住む100歳の男性が、アメリカ最古の陸上競技大会の80歳以上の部門に出場した。もちろん出場者最年長だ。
男性は第二次世界大戦を戦った元軍人で、走ることが好きで毎日ランニングを続けてきた。今回見事100メートルを完走し、26.34秒という100歳で最高となるタイムで世界記録を樹立した。
【画像】 100歳で100メートルを完走した第二次世界大戦の退役軍人
100歳の男性が走る映像は再生後8:35から
100-Year-Old WWII Veteran Lester Wright 26.34 100m At Penn Relays
ニュージャージー州に住むレスター・ライトさん(100歳)が走ることに魅力を見出したのは、およそ80年前の1930年代のことだった。
その後、第二次世界大戦の兵士となり出征したため、走ることを中断していたが、アメリカに戻って来た30歳の時に、再び走ることを始めた。
それ以来、レスターさんは走り続けてきた。彼を一番にサポートしてきたのは、80年間連れ添っている妻アデルさんだ。
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2人は、ニュージャージー州で歯科用品事業を40年間にわたり営み、家族を育ててきた。
高齢になっても走り続けるレスターさんに対して、アデルさんは「ずっと走りたいのならそうすればいい」と応援を続け、100歳になったレスターさんのレース出場にも「あなたらしく走って」とアドバイスしたという。
100歳で100メートル走の世界記録を樹立
今回、アメリカ最古の陸上競技会であるペン・リレーの上級マスター部門に参加したレスターさんは、見事に完走し、26.34秒という世界記録を樹立した。
2015年のドナルド・ペルマンさんの26.99秒を打ち破ったのだ。
Entire stadium on their feet for Lester Wright, at 100-years-young, finishing the Penn Relays 100m in 26.34 👏
— FloTrack (@FloTrack) April 30, 2022
📺: https://t.co/sQsicxnq7D pic.twitter.com/wNQauZS8a6
実はレスターさん、76歳の時にも全力疾走して世界記録を樹立している。今回は約25年ぶりに嬉しい結果を手にすることができた。
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後のメディア取材で、レスターさんはこのように語っている。
競技場に来た時は、少し緊張したけれど、観客や周りを見回してるうちに、昔の感覚が戻ってきたよ。
100メートル走は楽しいけれど、もっと長くてもいいかなとも思ったよ。レースに出るのなら勝つために本当の走りを見せないと駄目だからね。100メートルは、走り始めたと思ったら終わっちゃったからね。
私の中で、2位や3位は存在しないんだ。だから、100歳で世界記録を樹立できたことをとても嬉しく思うよ。
ちなみに、2023年のペン・リレーの出場意欲を尋ねられると、レスターさんは「多分ね」と笑って答えたということだ。
凄い人ってやっぱりいるもんなんだな。順位も9人中7位だし。更に2か所三つ編みしている髪型もチャーミングだ。

written by Scarlet / edited by parumo

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