連続テレビ小説「ちむどんどん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)の第22回が5月10日に放送された。上白石萌歌演じる比嘉家の三女・歌子がついに音楽教師・下地響子(片桐はいり)の前で歌声を披露する展開。アーティストとしても活動する上白石の美声に、視聴者からは感動の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)

【写真】印象ガラリ!ドレスアップした上白石萌歌

■「音楽への罪は、音楽でつぐなって」

「ちむどんどん」は、2022年に米国からの返還50周年の節目を迎える沖縄を舞台に、ふるさと沖縄の料理に夢をかけた黒島結菜演じるヒロイン・暢子と、その家族の50年の物語。第5週「フーチャンプルーの涙」では、“東京で料理人になりたい”という夢を持った暢子の試練の日々が描かれている。

長男・賢秀(竜星涼)が詐欺師に騙され、比嘉家は全財産だけでなく親戚から借りた金までも失ってしまった。騙されたことを知った賢秀は、ハンバーガーショップの店内で大暴れ。ちょうど開かれていたリサイタルをぶち壊しにしてしまい、居合わせた音楽教師・響子を激怒させてしまった。

賢秀を絶対に許さない、告訴すると息巻く響子。だが、かねて音楽の才能があると目をつけていた歌子の兄だと知り、気が変わった様子。「音楽への罪は、音楽でつぐなってもらいましょう。歌子、今ここであなたが歌ったら、今回のことは水に流します」と提案した。

■歌子、「椰子の実」を歌う

強烈にシャイな性格の歌子だから、人前で歌うのも大の苦手。だが兄のため、家族のため、必死に心を落ちつけ、目を閉じて「椰子の実」を静かに歌い始めた。

伸びやかで済んだ歌子の歌声に、響子も納得。「今わかった。あなたの才能を花開かせるために、私は音楽教師になった」と感激の面持ちで口にし、「しっかりしなさい!こんなにいい家族がいるんだから」と賢秀の尻を叩いて比嘉家を後にした。

歌子役の上白石は、“adieu”名義で音楽活動も行う。今年3月には2枚目のシングル「穴空きの空」をリリースしたばかりだ。そんな上白石の伸びやかで済んだ歌声に、視聴者からも感動の声が続出!「歌子の歌、素晴らしい~!」「心が洗われる」「朝から聴き惚れた!!」の声が飛び交った。賢秀が家を出ていってしまうラストも話題を呼び、Twitterでは本放送後「#ちむどんどん」が国内トレンド1位に躍り出た。

「椰子の実」は島崎藤村が作詞し、数多くのアーティストによってカバーされてきた名曲。「日本の歌百選」にも選ばれて、故郷に思いを馳せる叙情歌として、現在でも広く愛されている。

そして「ちむどんどん」ではこれまでも、歌子が歌うバージョンがドラマの中で挿入歌として何度か登場し、Twitterのトレンド入りを果たすなど話題を呼んできた。第22回の放送後には、そんな“比嘉歌子”版「椰子の実」が11日にデジタルシングルとして各ストアよりダウンロード&サブスク配信リリースされることも発表された。

歌子(上白石萌歌)の美しい歌声が響いた/「ちむどんどん」第22回より (C)NHK