いくら打っているとはいえ・・・。巨人は10日のDeNA戦(新潟)に1ー3と敗れ、今季初の5連敗、直近10試合は1勝9敗と急失速している。

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 「弱点」を完全に突かれた。初回、DeNA打線は徹底的に左方向を意識。1番の桑原が左安打で出塁すると、続く関根も左方向へ打球を飛ばし、送球難を抱えるウォーカーをあざ笑うかのようにあっという間に無死満塁とすると、4番の牧の打球は浅いレフトフライだったが、三走・桑原はスタートを切る。ウォーカーの本塁送球は間に合わず、犠飛で先制点を献上。さらに一死二、三塁からソトの打球も、やや深く守っていたウォーカーの目前にポトリ。遊撃を守る中山も打球を追ったが間に合わず、左前適時打で2点を失った。

 今やどの球団にも知られている「ウォーカーゾーン」を徹底的に狙い、DeNAは効果的に初回から3点を奪った。巨人打線はこの日から中田が合流。早速マルチ安打と気を吐いたが、つながりを欠き、1点を奪うのがやっと。一方ここまで7本塁打と打撃で結果を残しているウォーカーを中軸で起用しているが、このザル守備で投手陣にも深刻な影響を及ぼしている。

 「あそこまで思い切って振り切られると、配球にも影響を与えてくる。厳しく攻めることも難しくなり、結果的に投手陣が失点を重ねている」(放送関係者)


 守備が不安定なことで投壊現象につながっているというのだ。米独立リーグで2年連続MVPの打撃は破壊力満点だが、注目を集める守備に関しては独立リーグ時代、特に力を入れて練習してこなかったともいわれている。身体能力の高さは誰もが認めるとあって、送球難はすぐに改善されないことで、守備位置や連係プレーで何とかしのいでいくしかないとも見られている。

 一方、右翼を守るポランコも決して守備がいいとはいえない。

 「その意味では安定した守備力を持つ松原が下にいることは厳しい。早く状況を整えないと、いよいよ厳しくなる」(同)

 この日の敗戦で4位の中日には0・5ゲーム差に迫られた。まだ5月とはいえ、このままずるずると負け続けると反撃も難しくなるとあって、今後の助っ人起用に注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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