錯視の一種で、三次元空間では実在不可能な「ペンローズ三角形」を、プロの造形師・榎木ともひでさんが粘土で制作。Twitterで「脳がバグる」「どうなってるの?」と話題になっています。ありえない立体だけに見ているとゾクゾクしてくる……。

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 ペンローズ三角形は、3つの四角柱がそれぞれ直角に組み合わさってできた三角形。同図形を1950年代に「不可能性の最も純粋な形」として考案し、一般に広めた数学者のロジャー・ペンローズは、数々のだまし絵で知られる芸術家・エッシャーの作品にも大きな影響を与えた人物で、2020年にはノーベル物理学賞を受賞しています。

 図形として描かれた通りに再現しようとすると、実際にはすべての四角柱を繋げることができません。なかには見る角度によって“繋がっているように見える”錯視を利用して再現したものもありますが、今回の作品は榎木さんがしっかりと手で持っているので、それとは仕掛けが違うようです。これは一体……?

 榎木さんがスレッドで公開した種明かし動画を見ると、その答えがすぐわかります。実は真っ直ぐに見えていた面は微妙にゆがんでおり、立体を横から見ると、それぞれがなだらかな曲面になっていたのでした。

 仕掛け的にはシンプルですが、正面から見てそれぞれが“真っ直ぐな四角柱”に見えるよう造形する技術はさすがの一言。ちなみに塗装はしておらず、色は粘土の元々の色だそうです。また裏側から見ても同様に見えるよう作られています。

 コメントでは、種明かし動画含め「うおぉぉぉすごい…!」「切れ目無しで再現できたのすごい」「今まで見た中で1番元のペンローズ三角形に近い形してる」といった声が寄せられ話題に。

 フィギュアの原型師である榎木さんは以前、二次元キャラクター三次元(立体)で再現する際の「目」の造形についての考え方を投稿して話題を呼びました。今回のトリックアートの立体化も、そういった造形師ならでは考えやテクニックの応用と言えるでしょう。

ありえないはずの立体を粘土で再現しただと……?(画像提供:榎木ともひでさん)