◆接客のプロが“ひとりの女性”に戻る瞬間

 美しい女性とお酒を嗜みながら日々のストレスを吐き出す、日常ではありえない“疑似恋愛”を楽しむ……キャバクラの楽しみ方は人それぞれだが、普段は“プロ”として接客しているキャバクラ嬢たちも、ふとした瞬間、客に本気で心を許してしまうことがあるという。

 裏を返せば、それは信頼感が得られた証。いつしか2人の時間は、よりいっそう充実したものになるはずだ。では、キャバ嬢たちが仕事を抜きにして「心を許してしまう客の共通点」はあるのだろうか。聞き込み調査をしてみると、3つのポイントが浮かび上がってきた。

◆①キャバ嬢に対する偏見がなく、普通の女性として扱ってくれる

「『キャバ嬢なんだからどうせ、俺のこと騙そうとしてるんだろ!』とか『キャバ嬢ってお金に汚いイメージがあるよね……』とか、キャバ嬢だから〇〇という先入観を持っていたり、変に構えてくるお客さんには、こっちも心を開きませんよね。

 むしろ、キャバ嬢のことをそこまで疑っているのに、なんで飲みにくるのか不思議。普通の女性として扱ってくれるお客さんには自然と心開いちゃいますね」(横浜勤務・23歳)

「キャバ嬢のみならず、恋愛でも女性に対して変な思い込みや嫌悪感を持っている男性っていますよね。そういう人に限って婚活をしてたりする。そりゃ、結婚できないだろ! 

 キャバクラでも婚活でも、自分から歩み寄っていかないと。モテたいという人は、人気のあるお客さんの振る舞いを参考にしてみては? たとえば、モテるお客さんはどんなキャストに対しても分け隔てなく優しいですね」(新橋勤務・27歳)

◆②本当に困っているときに助けてくれる

「遊び方が下手なお客さんは連絡もせずにいきなり来て、『他のお客さんが被っていて席に着いてもらえない』と文句を言ってきます。好きなタイミングで来てくれるのはいいのですが、こっちも予定を組んでいるので一言連絡をくれるのがマナーだと思います。

 その点、遊び方が上手なお客さんは『来週の土曜日か金曜日、◯人で行きたいんですがどう?』と前もって連絡をしてくれます。気遣いができるお客さんには心を許しちゃうし、つい甘えてしまいますね」(大阪梅田勤務・25歳)

「イベントや強制同伴日のときとか、本当に困っているときに助けてくれるお客さんは頼りになる。以前、バレンタインのときに同伴してくれるはずだったお客さんにドタキャンされちゃったんです。前日に連絡しても返信ないし、どうやらブロックされた様子……。

 そのときによく来てくれているお客さんに泣きついたら、助けてくれて同伴してくれたんです。今はそのお店はやめちゃいましたが、そのお客さんとは今でも時々、ご飯を食べに行く関係です」(錦糸町勤務・28歳)

◆③裏表がなく一緒にいて楽しい

「常に明るくて、一緒になって盛り上げてくれるお客さんの席では仕事を忘れて普通の飲み会のように楽しんじゃいます。キャバ嬢だって一緒に飲むのなら、楽しいお客さんのほうがいいに決まってるじゃないですか。

 大人数で飲みに来ているのに、部下に説教まがいのことをしたり、一気を強要して場の空気を壊したりするような人には、こちらも身構えてしまう。あくまで“接客する”という感じになりますね」(池袋勤務・26歳)

「盛り上げ上手なんだけれど、真剣な話をするときはきちんと聞いてくれるお客さんは好印象。あと、裏表がない人がいいですよね。常に本音で接してくれる人にはこっちも本音で話します。

 色恋ナシで長くお店に来てくれるお客さんとは自然にそういう関係になりますね。逆にどうやったらキャバ嬢を落とせるのかアレコレと駆け引きをしてくるようなお客さんには最低限の対応しかしないですね」(上野勤務・28歳)

◆まずは自分が心を開くこと

 キャバ嬢に心を開いてもらうためには、まずこちら側が本音で接することがポイントのようだ。変に壁を作ってしまえば、相手との距離は遠ざかる一方。

 また、キャバクラだからと言って、いきなり色恋を狙ったり駆け引きをしたりすることは、むしろ逆効果と言えるだろう。いち人間として信頼関係を築いていくことが大切なのだ。

<取材・文/カワノアユミ>

【カワノアユミ】
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。裏モノ・夜ネタを主に執筆。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。ツイッターアカウントは @ayumikawano

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