’22年10月に結成5周年を迎えるアイドルグループ「PiXMiX」。この度結成当初からのメンバー「響野こひめ」が5月15日をもってグループ卒業を迎えることとなった。そんな中、新曲「アンビバレンス」をリリースしたPiXMiXメンバーの和泉芳怜、武内愛莉、大谷美咲、響野こひめ、桐島十和子の5名が、デビュー前からコロナ禍を経て現在の心境をWEBザテレビジョン独占で語ってくれた。
【写真】PiXMiXデビュー直後のグループオフィシャルカット
■デビュー前:ピクミク誕生秘話~”PiXMiX”になった2017年、動き出したかに見えた2018年~
ーー2017年にPiXMiXを結成してからデビューライブを開催する前の思い出はありますか?
和泉芳怜(以下、芳怜):ピクミクは最初、半分に分かれるのかと思ってた。
武内愛莉(以下、愛莉):あ!なんか3グループ?
大谷美咲(以下、美咲):え?何どういうこと?(笑)
響野こひめ(以下、こひめ):何かユニットグループみたいな感じで…。
桐島十和子(以下、十和子):私、乙葵(牧浦乙葵-2021年にグループを卒業)と2人グループって言われてた(笑)
芳怜:私、「こひめと」って言われた。
愛莉:あれ?私は?
全員:笑
こひめ:結局、試行錯誤して無くなったよね。
ーーPiXMiXとしてのデビューライブをしたのは、2017年10月の「PiXMiX始動祭〜さあ!ここから始めるんだ!〜」ですが、その近辺での思い出はありますか?
美咲:デビューライブの前に「始動前前前夜祭」(東京アイドル劇場)が7月にあって…
十和子:“前前”言ってたのは、その時、「君の名は」が流行ってたからだっけ?
一同:そうなの!?
十和子:その時、映画が公開したばっかりとかで…(笑)
こひめ:あ!そうかも!そうだそうだ!
愛莉:なるほどね!
芳怜・美咲:今、知った。
ーー流行の言葉も取り入れながら、無事にデビューを果たしたわけですが、その後、初めてのMV撮影(Pump it up!!)が行われたそうですね?
芳怜:その時、こひめはちょっと痩せてた(笑) インフルエンザ明けだったから。
こひめ:そうなんですよ、でもみんなに言わなかった。
美咲:言ってない!言ってない!数年経って言われた(笑)
こひめ:インフルエンザで休んでいた…ってなると、みんなに避けられる気がして…(笑)
美咲:あとは、とわちゃん(十和子)の“ヒザ事件”だよね。
十和子:Pump It Up!!のMV撮影の前日まで、鬼のレッスンが続いていて、膝の痛みが撮影当日に限界に到達して…。最初、センターを割ってフォーメーションが始まるんですけど、何度やっても当時の先生からOKが出なくて、メイクとかも全て終わっていたんですけど、怒られたのと膝が痛いので撮影の前にめっちゃ泣きました(笑)
こひめ:泣き止み待ちだったよね(笑)
芳怜:当時は泣いてる理由も聞ける距離感じゃなかったから、すごく膝が痛いんだなって思ってた。
ーーPump It Up!のMVといえば白い部屋でのダンスシーンが目を引きますが、ダンスシーンの裏話などありますか?
こひめ:天井からの直射日光で激アツの中で何十回とフルで踊ったので、すごくキツかった…。
芳怜:その時、不満が1つあって、撮影する時にまず膝が痛いとわちゃんから撮ろうってなって、次は汗をたくさんかく人からだったんです。
そしたら、うちら(美咲)が最後で…めっちゃブスだった!(笑)
一同:笑
芳怜:私、すぐに顔が赤くなっちゃうから、めっちゃ白を足されて、真っ白になってた(笑)
十和子:確かに、芳怜顔色悪かった。
美咲:しかも、それだけ踊ったのにバスのシーンが多く使われてた(笑)
一同:確かに(笑)
美咲:そういえば、ダンスシーンで1箇所だけ奥の部屋の扉が開いている所あるよ?
芳怜:あ、そうだね。
こひめ・愛莉・十和子:え!!知らなかった!
こひめ:よく見てるね!
美咲:いや、怒られてたから、「扉、開いてる!やり直し!」って。
十和子:よく覚えてるね〜。
ーー次の大きなライブは11月の1周年記念ライブ「Welcome to ピクミク学園」ですか?
美咲:制服着てやってライブだよね?
こひめ:ファンの皆さんが持ってる、ペンライトにも書いてあるよね。
十和子:その間って何してたっけ…?
こひめ:マネージャーさんが変わって、引継ぎでバタバタしてて…。
美咲:その間に出たの、TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)くらいじゃない?
芳怜:「君に届け」とかやったよね?
愛莉:ライブが少なかったね。1ヶ月に1本あるかないか…みたいな。
美咲:貴重だったね。
■夢は最初から「日本武道館」!!
ーーその当時、メンバー全員で集まった時に、将来のことについて話したりしましたか?
美咲:6人でファミリーレストランに集まって話したことがあります。
愛莉:でもさ、毎回まとまってなかったよね?(笑)
美咲:「どうなる?」とか答えは出なかったんですけど、これからどうしていくか、みんなで考える機会でした。私も名古屋から上京してきたタイミングだったので、すごく考えました。
ーー他の皆さんは当時の心境など、どうでしたか?
芳怜:私はとにかく学校がつまらなくて…その年の9月くらいに「学校が楽しくないから、ピクミクの活動しか楽しみがない」って美咲に言ったこともあるんですよ。
愛莉:私ももっとライブがしたいな…と思っていました。“こんなものなのかな?”と思いつつも、他のアイドルさんを見ていると、“あれ?自分たちは少ないのかな?”と思うこともありました。
こひめ:何もできていない“焦り”みたいなものが募りすぎて、「こうしたい」けど「どうしたらいいか分からない」ということは、その話し合いで言った気がします。
美咲:ひたすらもがいていた時期だったよね(笑)
十和子:当時のことは覚えていないんですけど…。
全員:(笑)
十和子:焦っているとかはなかったと思う…“大丈夫だ”って思ってた。何か自信があったんですよ、あるじゃないですか?根拠のない自信!
こひめ:すごい分かる、それはとわちゃんからめっちゃ感じてた(笑)
ーーそれは、この先、グループが無くなることはないだろうなっていう自信ですか?笑
十和子:いや、もうすぐ何かあるんだろうなぁって。
全員:(爆笑)
美咲:すごいスピリチュアルな話!(笑)
十和子:今は下っているだけで、下り続けるわけはないから、いつかはこう上昇するかなって思っていました。
ーーちなみに、その当時のグループとしての目標はあったのですか?
美咲:私は今でもずっと言ってるんですけど、「武道館はピクミクで絶対立ちたい!」って言ってて。
でも、何もしていない1年間があったので、その頃くらいから“3年で武道館は無理じゃない?”みたいな意見が出てきて、それでも諦められないメンバーとのギャップが生まれた感じですね。
こひめ:あぁ〜、あった!
美咲:6人の目標みたいなものはそこで一回無くなって…夢見すぎじゃない?みたいな時期でした。
十和子:厳しいなぁ〜(笑)
こひめ:デビューした当初はやっぱり浮かれてて、武道館の凄さをあまり知らなかったよね
芳怜:そこまで大変なこともしてなかったもんね。
愛莉:いろんな取材で言ってたよね?
こひめ:中学生だったので、許してください(笑)
■PiXMiXとしての大きな転機、メジャーデビューを果たした2019年
ーー2019年8月24日「メジャーデビューチャレンジ最終試験〜運命の瞬間(とき)〜」で一度、チャレンジに失敗したものの、再試験でメジャーデビューを掴み取った訳ですが、そのライブでの思い出や裏話はありますか?
美咲:まさか、メジャーデビューチャレンジに失敗するとは思ってなかったので。“やった”というよりは“良かった”という気持ちでした。あと、ライブ前にメンバーとこれで失敗したら、芸能界引退しようか?って話してました。
芳怜:私はライブ終わりにステージを降りてから、スタッフさん達とハイタッチをしたことを覚えています。人生で一番良いハイタッチをしました(笑)
全員:(笑)
美咲:スタッフさんも泣いているのを見て、頑張っていたのは私たちだけじゃなかったんだって思いました。
十和子:嬉しい気持ちはもちろんあるんですけど、1回目で合格したかったなっていう悔しい気持ちが今でもあります。
美咲:確かに!一番最後のチャレンジでダメだったので、かなり衝撃でした
十和子:あとは審査員が誰だったか、気になります(笑)
愛莉:最後に2回目で合格って言われた時に崩れ落ちた時の写真が印象に残っています笑
芳怜:いつもあの写真使われる(笑)
愛莉:すごく嬉しかったんだろうし、色んなチャレンジに6人で挑んで、最終的にメジャーデビューができたのも、良い思い出ですね。
こひめ:私は色んなことが1日の間で起こりすぎて、あまり覚えてなくて…。「その先へ」(最終試験の課題曲)を歌う前にもいっぱい曲を披露したんですけど、何の曲をやったのかも覚えてないですね。
ーーそこから、1stシングル「その先へ」、2ndシングル「チョコレート・リグレット」のリリースを経て、これから!という時に新型コロナウイルスの流行が始まりました。1人ずつ聞いていきたいのですが、メジャーデビューチャレンジに挑んでいた期間からコロナ禍になる前までの間で一番の思い出は何ですか?
芳怜:やっぱりメジャーデビューチャレンジの山登りをした時にみんなでキャンプ場に泊まったことですね。山登りが大変だったこともあるけど、それ以上に夜、花火をしたり、バーベキューしたり、一緒にすいかを食べて、星を見たことが思い出です。
十和子:私はハイエースでみんな一緒に移動したことがすごく楽しかったです!「今日はどこに行くんだろう?」っていう、ワクワクしてる感じが印象に残っています
美咲:人前に出る機会がすごく増えて、忙しい毎日だったんですけど、初めてのことをたくさん経験できた期間でした。有線などでコンビニや地元で自分たちの曲がかかっているのを聞いて、地元の友達からも「その先へ、聴いたよ!」って連絡をくれたのが、すごく嬉しかったです。
こひめ:私は登山ですね。今まで人生の中でも頑張ってきたことはたくさんあるけど、その中でも特に頑張って良かったなと思えた瞬間でした。下山した時に見た景色は、言葉にできないくらいの感動がありました
愛莉:私も山登りが一番思い出に残っています。
耳のそばで常に虫の音が聞こえたり、足をくじきまくったり、いろいろ大変でしたが、それもみんなで乗り越えられて、PiXMiXのみんながひとつになれたと思いました。
■デビュー後にまさかの「コロナ禍」突入…
ーーいろいろな経験を積み重ねていった時期から急にコロナ禍になった訳ですが、緊急事態宣言下の自粛期間中の心境はどうでしたか?
美咲:最初の数ヶ月は今、何をしたらいいのかも、これまで何をしてきたのかも分からない、虚無感が大きかったです。ただ、8月に3rdシングル(タオルを回すための歌)をリリースさせていただけて、前向きにいろいろなことに挑戦できるようになりました。ギターやピアノを練習したり、作詞をしたり、無駄な期間ではなかったのかなと思います
こひめ:世間的にすごく大きな問題になっていたから、“これから私たち、どうしよう?”というよりは世界がどうなっていくんだろうという思いがあったので、すごく心配という気持ちはあまり無かったです。ただ、ライブをする機会は無くなってしまったので、どうしたらみんなに楽しんでもらえるのかを考えて、私の場合はSNSを頑張ることだと思ったので、できることを頑張ろうっていう気持ちでした。
芳怜:急に学校も仕事もないっていう状況だったので、“無”の時間でした。その時に今できることは何だろう?って考えて、SNSを頑張りました。“どうしたら、いいねが付くだろう?”と考えて、投稿時間や上げる写真を工夫したり、SNSの研究をしていました。
愛莉:まさか、メジャーデビューを掴み取ってここからスタートだ!頑張ろう!と思った時に、活動が思うように出来なくなったのは、本当に悔しいことでした。それに、ここまでコロナ期間が続くと思っていなかったので、とても時間が早くすぎていくように思えて、落ち込むこともありました。そんな中でも次に有観客でライブができる時に、皆をあっと驚かせられるようなステージが作れたらいいなと思い、日々練習をしていました!
十和子:私も始まってすぐの時は、正直すぐ終わるだろうなって思っていました。長く続く中でも、焦ったりとかなかったです。家族みんなも仕事や学校がなくて家にいる時間が増えたので、ゆっくりできたので、これはこれでいいかなと思ってました(笑)
ーー逆に自粛期間中にやっておけば良かったなと思うことはありますか?
美咲:ダイエット!(笑) TikTokとかで自粛中に15kg痩せました!っていう人がいて、私もやっておけば良かったなと思いました。あとは、水をたくさん飲むようになって、水嫌いを克服しました。
芳怜:ギターの練習を始めたんですけど、すぐに挫折してしまったので、もう少し続けておけば良かったなと後悔しています。
十和子:私は生きてて、“あの時、こうしておけば良かった”って思ったことは無いんですよ
全員:(笑)
十和子:その時の自分が選んだことだから、後悔は無いです(笑)
美咲:「チョコレート・リグレット」歌えないな〜(笑)
■待望の新曲は応援ソング!こひめ卒業…メンバーの想いとは
ーーまだ、新型コロナウイルスの流行が続いている中ですが、4月にリリースした新曲「アンビバレンス」グループ初の応援ソングとなっています。レコーディングなどの制作過程でデモ音源や仮歌を聴くことはあったと思いますが、最終的に完成された音源を聴いた時の心境を教えてください。
芳怜:パッて聴いた時に良い曲だなって思ったのはもちろんなんですけど、歌詞を見ながら聴くとすごく泣けるんですよ。“変わろう”みたいな曲じゃなくて“変わっても変わらなくてもいい”っていう色んな人を認めている曲で、聴いた時に「え?違くない?」って思う人がいないだろうなって思います。最初、歌詞が送られてきた時にも思ったんですけど、みんなの声で聴いた時により思いました。
美咲:嬉しい〜(泣) 私はこひめの卒業ソングって思いながら、最初デモ音源を聴いた時にあんまり卒業ソングっぽく無いし、こひめ感も無いなって思ったんです。だから、どうやってこの曲にこひめがいたことを刻もうって思って、作詞をしました。なので、これまでの色んなことを思い出しながら、完成された音源を聴きました。
愛莉:このメロディと歌詞を見た時に、鳥肌が立ったのを覚えています。大事なメンバーの卒業ということもあり、美咲が作詞してくれた言葉には本当に心を動かされました。これからもずっと大切にしていきたい曲です!
十和子:まず、歌とか歌詞に気持ちがこもってるって、こういうことなんだろうなって思いました。中学生の時とかも気持ちを込めて歌っていたんですけど、「アンビバレンス」を聴くと全然だなって思います。あとは自分が歌ってるって考えずに第3者目線で考えると、悩みがあったり、グループとしてもこれから頑張っていかないといけない中で、そんな“少女たち”が一生懸命歌っているのは素敵だなって思います。
こひめ:いつもは歌を録る前に自分の中で“こう歌おう”っていうの決めてからレコーディングのに臨むんですけど、今回は少し客観的に完成された曲を聴きたくて。一言一言の歌詞の意味は分かっていたけど、全部のストーリーをあえて考えずにレコーディングをしました。
その上で完成された音源を聴いた時は、泣きそうになりました。この曲は、私のためにあるようにも聴こえるけど、卒業してから聴くと、また違って聴こえるのかなと思いました。
ーーでは、最後に今後の活動について、グループ・個人、どちらでも良いので教えてください。
芳怜:たくさんの人に知ってもらいたいです。良い曲がいっぱいあるのに、知ってもらえてないのは悲しいので…。そのためにも個人としてはグラビアももっと頑張りたいですし、グループとしては、できるか分からないですけど、アニメの主題歌などでたくさんの人に知ってもらえるキッカケができればなと思っています。
愛莉:私たちの最初の目標である武道館に立てるように、そして、少しずつ大きなステージに立てるように頑張っていきたいと思います。
美咲:私は“有言実行”をモットーに生きているので、「武道館に立ちたいです!」という大きな夢でも恥ずかしがらずに生きていきたいなと思います。作詞も“今できることはこれしかない!”って始めたことが、PiXMiXに繋がって、私が個人でやるよりも、PiXMiXとして「アンビバレンス」を歌って、色んな人の心を動かすことができているのが、すごく嬉しくて!あとは、少年のような気持ちを忘れたら、きっと歌詞が書けなくなってしまうと思うので、いつまでも変わらない部分も大切にしていきたいです。
十和子:個人としては、いつも言ってるんですけど、お芝居がやりたいです!去年、舞台を経験させていただいて、ゼロの状態から色んなことを教えてもらったことで、よりお芝居がしたい!という想いが強くなりました。ここだけの話なんですけど、小説とかを読む時に、台本を読むみたいな感じで役になりきって音読したりしてます。グループとしては、歌番組に出てみたいですね。
こひめ:私はPiXMiXを卒業するので、とにかく色んなことを何でもやってみたいなって思ってます。今までPiXMiXにいて、やることが良い意味でも悪い意味でも決まっていたから、そこに甘えていた部分もあったし、逆に忙しくて自分が学びたいことに関して、ちゃんと考えられたことがなかったので、卒業をしてできた時間を自分の学びたいことを考える時間にしたいなと思っています。
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