元プロボクサーでタレントの具志堅用高(66歳)が、沖縄返還から50年を迎えた5月15日、ニュース番組「ABEMA的ニュースショー」(ABEMA)に出演。日本復帰当時の様子を振り返った。

番組はこの日、沖縄返還から4年後となる1976年にWBA世界ライトフライ級の世界チャンピオンとなった具志堅がVTR出演。具志堅は「本州で開催されるインターハイに行くため、当時の沖縄の通貨であった米国ドルを日本円に両替した。両替したら1,000円札があって、それがどういう価値があるのかわからなかった」と明かした。

また、沖縄出身者初のボクシング世界チャンピオンに輝き、沖縄で凱旋パレードを行った具志堅は、当時の心境を「まさか大勢の人が集まるような風景になるとは思っていなかった。想像がつかなかった」としみじみ。

続けて「パレードに詰めかけた人に『用高、ありがとう!』と言われた。普通は『おめでとう』って言われるから、その時は意味がわからなくて…」と語った具志堅は、その言葉の意味を「先輩たちは大変な苦労をした。私の1年先輩は本州に行くためにパスポートが必要だった。そして、沖縄出身者は本州でアパートを借りたりすることができなかったり、会社の同僚が『沖縄出身だから』と話しかけにくる人がいなかったと聞いている」と解説し、具志堅の功績によって苦心な時代を過ごした沖縄の人々に勇気を与えたことを話した。

このVTRを見た番組MCを務める千原ジュニアは「具志堅さんはいまだに破られていない13回の防衛を果たすなど、ボクシングのとんでもない記録を持っている人。よくバラエティ番組に出演されているので、“面白いおっちゃん”としてみんな扱うけど、俺みたいなボクシング好きからしたら“伝説の人”。俺、バラエティでは具志堅さんの良いところを一切引き出せない(笑)」と語った。