中国メディア・羊城晩報は2日、日本人が常備菜として普通に食べている納豆が、中国のネット上では「なんでも治す神の薬」などと宣伝されたうえで販売されていると報じた。
  
 記事は、日本人の食卓に日常的に登場する納豆が、心臓や脳の血管疾病を防ぐ「特効薬」として中国の健康品市場でブームになっていると紹介。ネット上では「納豆」をネット検索すると「100%日本輸入」、「唯一の指定販売者」などといった広告が大量に目に飛び込んで来るとした。

 そして、そこには「疲労回復、抗老化、がん予防、美容美顔、血栓溶解」などなど多種多様な効能が記されており、あたかも納豆が「百病を治す奇薬」であるかのような扱いであると伝えた。薬局の健康食品コーナーでも、このような能書きを並べる販売員がいるという。
  
 一方で、高血圧にいいからということで販売員にすすめられて「納豆カプセル」を購入した女性が、病院で処方された血圧降下剤を止めてカプセルを飲み始めたところ、血圧が下がるどころか上昇し、頭痛やめまい、吐き気の症状を訴えたという事例を紹介。

 そのうえで、専門家が「納豆は食品であり薬ではない。健康食品は病気の治療効果をうたってはならない」とし、納豆はタンパク質が多く食べ過ぎれば痛風の誘発や腎臓への負担増を引き起こすリスクがあると注意喚起をしたことを伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)