「かくれねこ」と題されたイラスト。缶には大小さまざまなクッキーが詰め込まれているが、どこが“ねこ”なのだろうか?よーく見てみると…こんなところに!という場所に猫が隠れていた。あなたは見つけられただろうか?

【画像】見事な隠れっぷり!せんべいの中に潜む犬を見つけられる?

Twitterで食べ物の中に動物が隠れているイラストを発表しているのは、イラストレーター、絵本作家として活躍するshimizu(@shiroiinu432)さん。動物探しのイラストは絵本にもなっており、大人から子供まで楽しめると評判だ。ユニークなイラストがどうやって生まれているのかをshimizuさんにうかがった。

■普段見慣れたものが違うものに。レモンかと思ったらひよことワニ!

shimizuさんが食べ物の中にいる動物探しのイラストよりも先に手掛けていたのは、意外なもの同士を組み合わせてまったく別のものを表現したイラスト。最初に発表した「レモンと見せかけてひよこに食らいつくワニ柄」は13.3万いいね(2022年5月時点)を獲得している。

「普段見慣れたものがよくみると、ちょっと違うものでできていたらおもしろいかも…?という単純な思いつきからスタートしました。想像していた以上にたくさんの方に気に入っていただいたので、『シリーズで描こう!』と決めました」

そこから生まれた「唐辛子とみせかけてハブ対マングース柄」は発表当時、非公式ながらリツイート速度が日本一にもなったんだとか。ハブに頭を噛まれながらも余裕な表情をきめているマングースシュールでかわいらしい。こうした斬新な組み合わせはどうやって考えているのだろうか?

「普段の生活から、『この果物は動物っぽいな〜』など、ふと気付いたことはメモをするようにしています。些細なことでも、アイデアにつながりそうなことはすべて残していますね」

肩肘張ってアイデア出しをするのではなく、日常から思いついた発想だからこそ、イラストの動物たちはゆるい雰囲気で、見ている人が癒やされるのかもしれない。

■自分のイラストがコミュニケーションが生まれるきっかけになるのが喜び

動物探しのシリーズは、「見ている人が参加して、探せるゲームのようなイラストだとより楽しんでもらえるかも」という考えから始めたのだそう。

作品を描くモチベーションは、「見てくれる方がいることが大きいですね。やっぱり反応をいただけるとうれしいです」と語るshimizuさんらしい発想だ。イラストを見た人が、友人にツイートを引用して「これわかる?」と問いかけるなど、shimizuさんのイラストをきっかけにコミュニケーションが生まれることがあり、それがとても印象的なんだとか。

ネタに行き詰まることがあるかを聞くと「今のところないです」とのこと。さまざまなジャンルの絵本制作にも挑戦していきたいとのことで、今後の活動からも目が離せない。

取材・文=西連寺くらら

画像提供=shimizu

クッキー缶に潜む「かくれねこ」。なるほど、そこに!という場所に潜んでいる