Frogwaresは新作プロジェクト『Project Palianytsia』(仮題)の開発が現在進行中であることを明らかにした。

 Frogwaresは、ウクライナキーウに拠点をおくゲーム会社だ。これまでにはシャーロック・ホームズを題材にした同名のアドベンチャーゲームシリーズや、クトゥルフ神話の名で広く知られるH.P.ラヴクラフトの作品群にインスパイアされたアドベンチャーゲーム『The Sinking City』などを開発してきた。

 2月24日(木)に開始されたロシア軍の攻撃による影響を強く受けている企業のひとつであり、同日には“StopRussianAggression”ロシアの侵略を止める)のハッシュタグとともに「私たちの生活が破壊されてしまうかもしれない」といった声明ツイートを発表している。

 その後は過酷な現地の状況を報告しつつゲーム開発の業務を継続するも、シャーロック・ホームズ チャプター・ワン』の発売を延期するなど、戦禍の影響は現れていた。5月16日(月)には、エピックゲームズの資金援助プログラム「Epic MegaGrants」による支援を得たことを明らかにしている。

 この資金援助によって、スタッフの安全な地域への移転経済的な安定の維持をはかることができるとのこと。また、ゲーム開発の中核をなす機材の供給やデータインフラの移行などにも活用していく姿勢を表明した。この際に、近く新プロジェクトの情報を発表すると予告しており、今回その概要として『Project Palianytsia』がアナウンスされた次第だ。

 本作については、記事執筆時点では数枚のコンセプトアートが公開されたのみ。詳細は明らかにされていないが、『シャーロック・ホームズ』シリーズや『The Sinking City』のファンに向けた、ホラーミステリーの体験が用意されるという。

 また、こちらはもともと次回作として予定していたプロジェクトではなく、現状を顧みても確実に完成させられるタイトルと判断したことから開発がスタートしたものであるとのことだ。

ホラーゲーム『Project Palianytsia』発表。ウクライナのゲームスタジオによる新作1
(画像はFrogwares公式Twitterアカウントより)

 Frogwaresの新プロジェクト『Project Palianytsia』については、近日中にさらなる情報が公開予定。苦境の中でも開発を続けるスタジオに敬意を払いつつ、今後の発表にも注目していきたい。

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