UEFA女子チャンピオンズリーグ(UWCL)決勝のバルセロナvsリヨンが21日にトリノのユベントス・スタジアムで行われ、1-3で勝利したリヨンが2019–20シーズン以来、8度目の優勝を果たした。

国内リーグでは史上初となる30戦全勝でリーグ3連覇を達成したバルセロナ。UWCLでもその勢いは止まらず、準決勝2ndレグでヴォルフスブルクに敗れるまで、9連勝で連覇を目指すファイナル進出を果たした。

一方、大会最多7度の優勝を誇り今世紀最強の女子クラブの呼び声高いリヨンは、近年パリ・サンジェルマン(PSG)台頭によって国内では2強の状態が続くも、今季は2シーズンぶりの優勝に迫る。UWCLではユベントスPSGを破って2019–20シーズン以来のファイナル進出を決めた。

リヨンの優勝に終わった2018-19シーズン以来の顔合わせとなった今季のUWCL決勝。試合は立ち上がりから押し込む入りを見せたフランス屈指の名門が早々にゴールをこじ開けた。

6分、相手陣内左サイドの高い位置でボールを奪ったアマンディーヌ・アンリがボックス手前まで運んで右足を豪快に振り抜くと、これがゴール右上隅の完璧なコースに突き刺さった。

一方、開始早々に失点を喫した昨季王者もすぐさま反撃を開始。鮮やかなパスワークと即時奪回の守備で厚みのある仕掛けを繰り出すと、11分にはボックス中央でパスを受けたジェニファー・エルモソが強烈なシュートを放つが、これはGKクリスティアネ・エンドレルの見事なワンハンドセーブに阻まれた。

この直後にはリヨンDFエリー・カーペンターがヒザを痛めて負傷交代するアクシデントによってカデイシャ・ブキャナンスクランブル投入された中、バルセロナの攻勢が続く。

しかし、キャプテンのワンディ・ルナールを中心に集中した守備でピンチを凌いだリヨンは、大会最多得点記録を保持するエースFWが見事な決定力を発揮する。23分、左サイド深くで縦に仕掛けたセルマ・バシャが上げたクロスを、ファーでフリーとなったアダ・ヘーゲルベリがダイビングヘッドで押し込んだ。

この追加点によって試合の流れはリヨンへ傾くと、33分には波状攻撃から相手ボックス内で奪い返したボールをボックス右でヘーゲルベリが冷静に折り返すと、ファーでフリーのカタリナ・マカリオが冷静に押し込み、リードを3点に広げた。

痛恨の3失点目を喫したバルセロナだが、簡単にヘッドダウンすることなく果敢にゴールを目指すと、前半終了間際の41分にはボックス手前右のキャロライン・グラハム・ハンセンが入れた低いクロスを、タイミング良くゴール前に走り込んできたアレクシア・プテジャスが右足ボレーで合わせ、今大会単独トップとなる11点目を挙げて反撃の狼煙を上げた。

リヨンの2点リードで折り返した試合は前半同様にボールを保持して押し込むバルセロナ、鋭いカウンターで応戦するリヨンという構図の下で拮抗した攻防が続く。

58分にはバルセロナのパトリ・ギジャーロがGKの前目のポジションを見極めてロングシュートを狙うが、これは惜しくもクロスバーを叩く。

その後は互いに交代カードを切って修正を施していく中、引き続きバルセロナが攻勢を見せるが、要所を締めるリヨンの堅守を前に攻めあぐねる場面が目立つ。

結局、試合はこのままタイムアップを迎え、前回のファイナルに続きバルセロナを退けたリヨンが大会最多8度目の優勝を飾った。

バルセロナ 1-3 リヨン
バルセロナ
アレクシア・プテジャス(41分)
リヨン
アマンディーヌ・アンリ(6分)
アダ・ヘーゲルベリ(23分)
カタリナ・マカリオ(33分)

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