―[貧困東大生・布施川天馬]―


 現役東大生の布施川天馬と申します。学生生活の傍ら、ライターとして受験に関する情報発信などをしています。

◆「外国語を話せる」というスキルにはまだ価値がある

 皆さんは、英語で道案内ができますか? 最近ではポケトークのような優秀な翻訳機も登場しましたが、それでもまだまだ「外国語を話せる」というスキルには価値があり続けているような気がしています。

 実際、大学のキャンパスを歩いていると、英語で雑談をしたり、議論を交わしたりしながら歩いてくる人々をちょくちょく見かけます。僕自身はほとんど英語を話すことがないので、英語ペラペラな人には憧れてしまいますね。

 僕のようなノンネイティブからすると、やっぱり英語の関門は聞き取ることでしょう。相手が何を言っているのかわからなければ会話は成立しません。「英語が話せない」の原因は、どちらかというと聞き取れないことに比重があるのではないかと思います。

◆紙で勉強するだけでは英語は聞き取れない

 受験勉強で文法書や単語帳などとにらめっこし続けたことがあるからこそわかりますが、やはり紙で勉強するだけでは「英語を聞き取れる」という状態にはなれません。特にリスニングの勉強をするだけでは、たとえ試験では得点が稼げるようになったとしても、生きた英語が聞き取れるようには絶対にならないのです!

 僕はリスニングの勉強も少ししたので、ちょっと遅めの会話くらいなら聞き取ることもたしかにできるようになりました。しかし、だからと言って日常会話についていけるかというと、まったく別の話です。

 先日、街を歩いていた時に外国人の観光客から道を尋ねられました。僕も一応、英語を勉強していた経験はありますし、道案内の形式の問題だっていくらでも解いてきた自負があります。ですから、道案内くらい余裕だろうと思っていたのです。

◆「お行儀のよい英語」だけでは不十分

 しかし、実際は大変苦労させられることになりました。彼女たちの話す言葉はリスニングで聴いていたそれよりもだいぶ砕けた口調で話すスピードも速く、何を言っているのか把握することすら困難でした。

 自分自身を弁護するようですが、これは無理のないことなんです。

 そもそも、本に書かれているお行儀のよい英語を読んでいるだけでは、実際に使われている言葉を聞きとることなんてできません。

YouTubeネットフリックスの動画を活用

 新聞や専門書で使われているような固くてお行儀のよい日本語は、確かに正しい日本語ですが、日常の会話であのような言葉遣いをする人はなかなかいませんよね。

 英語を読めるようになりたいならともかく、実際に会話で使えるようになりたいのなら、やはり一番効くのは実際に英語が使われている現場を知ることです。

 とはいえ、生の英語が使われている様子なんて、日本で暮らしていたらなかなか目にすることもないでしょう。そこでオススメなのが、YouTubeネットフリックスの動画なんです。

インターネットで「海外留学」する方法

 YouTubeネットフリックスにある最近の作品は、基本的に現代の人々が見ることを想定されて作られています。今の人々の心に響くような作品を作るためには、視聴する人たちの使っている生の言葉でメッセージを発信しなくてはいけません。

 その結果、流行りのドラマや映画作品などを見れば、実際に海外で話されている英語に限りなく近い、「生きた英語」を取り入れることができるのです。

 逆に本で勉強してばかりでは、なかなか難しいかもしれません。日常会話では、単語やフレーズの省略やイディオムが頻出しますし、発音すらも教科書通りとはいかないからです。

ゲームマンガを活用する方法もある

 たとえば、日本語で「○○してしまって」という表現でも、会話では「○○しちゃって」となりますよね。

 でも、実際に文章で「○○しちゃって」と書く人は少ないはず。「○○してしまって」という表現しか知らないと、「○○しちゃって」と言われても、それに気づけません。「読めるけど話せない」という人の落とし穴はここにあったんです!

 もちろん、YouTubeネットフリックスのような動画に限らず、ゲームマンガ作品でも大丈夫です!

 最近では『Apex Legends』のような海外発信のゲームが日本で流行するケースも増えてきました。特にこのような海外発のゲームなら、ゲーム内設定を変更すれば、ゲーム内の使用言語を英語にすることができます。

 結局、自分の興味のある媒体で英語を摂取するのが一番ですから、自分に合った英語勉強教材を探してみるのがオススメです!

◆聞きなじみのある曲からも学べる

 さらにもっと意外なところにも英語の勉強になる教材は隠れています。

 皆さんはYouTubeアップされているミュージックビデオの中に、歌詞の英訳が公式でつけられているものがあることを知っていましたか? それも、きっと皆さんご存じの有名な曲にも多いんです。

 たとえば、Adoさんの『うっせぇわ』などなど、聞きなじんだものばかりですので「知らない曲だからわからない!」ということも少ないでしょう。

 もちろん、すべての曲がそうというわけではありませんが、日本語の歌詞で歌われている内容が英語ではどのように表現されているのかを確かめると、英語への理解がもっと深まります!

◆「歌詞を見ながらビートルズを何度も聞く」も立派な勉強法

 逆に洋楽を英語字幕付きで聴いてみるのもよいでしょう。歌になると音程やアクセントが多少わかりにくくなるので、リスニング難易度が跳ね上がります。

 受験におけるリスニングの対策でも「歌詞を見ながらビートルズを何度も聞く」というものが大真面目に語られていたりします。

 実は洋楽を何度も繰り返し聞くことはリスニングの練習に大きく貢献してくれるのです。

◆「英語」に対して苦手意識を持たないことが大切

 英語はもちろん聞き流しているだけでは聞けるようになりません。

「聞き流しているだけでペラペラに!」というのはとても魅力的ですが、それが本当なら英語を話せるようになるためにわざわざお金を払って英語を学ぶ人なんて存在しないはずです。

 一番大事なことは、「英語」に対して苦手意識を持たないこと。自分が内心「ちょっと苦手だな」と思っている人とそのまま仲良くなるのが難しいように、英語が得意になりたいのなら、まずは英語を好きになる必要があります。

◆自分の好きなものの力を借りて英語を学ぶ

 とはいえ、いきなり「好きになれ!」と言って英語が好きになるのは難しいでしょう。

 ですから、最初は自分の好きなものの力を借りて英語に触れるのがおすすめです。この方法なら、きっと英語嫌いな方でも段々と英語のある生活に慣れていくことができるようになります。

 皆さんの英語ライフがより充実したものになることをお祈りしています!

【布施川天馬】
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある(Twitterアカウント:@Temma_Fusegawa

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