大活躍はしないまでも、それなりに働いてきた“モブ社員”。しかし、今や日本社会はジリ貧。今後、可もなく不可もない普通の会社員は、ただ貧乏くじを引かされるだけの存在に――。少しでも思い当たるならば、振り返ってみてほしい。本当に捨てられる前に。今回は事例をもとに人事のプロが見る、捨てられる社員の具体的な特徴とは?

北海道の田舎町へ左遷同然の終わりなき出向

●浦山 剛さん(仮名)/54歳/食品メーカー子会社

 ’19年秋、北海道にある子会社の食品工場へ出向を命じられた食品メーカーに勤める浦山剛さん(仮名)。出向先では親会社での係長から課長に昇進したが、人手が足りない日は作業着姿でライン作業をこなすこともあるとか。

北海道の僻地へ左遷同然の扱いで出向を命じられたことがすべてを物語っている気がします。当然、単身赴任だし、コロナ禍で埼玉の自宅にもほぼ帰れていません」

◆出向する50代社員が急増

 親会社では10年ほど前から出向する50代社員が急増。当初3年と言われていた任期の延長は完全に予想外だった。

「出向は仕方ないにしても、せめて別の場所にしてほしかった。ここは真冬は氷点下20℃を下回ることもあるし、除雪だって大変。

 でも、会社は早期退職者募集などでなんとか人を減らそうとしている状況のなか、出向期間中はまだ安泰。そう考えると恵まれているほうかもしれないです――」

◆遊べる場所もない

 出向先の町は4月に入ってもまだ雪に覆われたまま。単身赴任なのに社宅は一軒家で無駄に広く、完全に持て余している。遊べる場所もなく、雪のない時期は家庭菜園作りに励んでいる。

「単なる暇つぶしです。家にいると気が滅入りそうなので(苦笑)」

◆人事のプロが採点!捨てられ指数、危険な100点満点中の何点?

▼人事のプロ・前川孝雄氏が採点。捨てられ指数 40点
追い出されたかもしれないが本社に戻りたい気持ちを抑え、出向先でしっかりとやるべき。子会社社員で頑張ってる人もいるのだから

▼人事のプロ・大塚寿氏が採点。捨てられ指数 20点
会社が辞めさせる気なら出向後の役職は同じか解かれているので、昇格は気を使われている。いい仕事をして今の立場をキープしたい

【人材育成支援企業代表 前川孝雄氏】
FeelWorks代表。400社以上で「上司力Ⓡ研修」を開講。青山学院大学兼任講師。著書に『50歳からの人生が変わる 痛快!「学び」戦略』(PHP研究所)など

ビジネスコンサルタント 大塚 寿氏】
リクルート勤務などを経て、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーションを設立。近著に『できる人は、「これ」しか言わない』(PHP研究所

<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/Kucci>

―[捨てられる会社員の特徴]―


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