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がんなどを見つけるのに役立つ触診を学んでいた医学部の学生が、「首に異常がある」と教授に指摘され病院へ。がんと診断され手術を受けていたことを、『New York Post』などの海外メディアが伝えている。


■異常に気づいた教授

2020年のこと、ブラジルで暮らす女子医学生が講義を受け、首の腫瘍を見つけるための触診について学んでいた。この日、講義を担当した教授は同学生に協力を依頼。実際に学生の首を触りながら触診の方法を説明したが、その途中で首に異常があることに気づいた。

「異常があるので、検査を受けたほうがいい」。講義の後に教授に呼ばれそうアドバイスされた学生は驚き、病院で検査を受けることにした。


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■がんと診断を下され…

さっそく病院に行き検査を受けたところ、甲状腺乳頭癌という診断が下された。衝撃的な結果を聞いた学生はひどく動揺し、世界が崩れるかのような衝撃を受けたという。

がんは早期に発見されたが、一通りの治療が終わり通常の生活に戻るまでに、数ヶ月という長い時間がかかったそうだ。

■つらい治療を乗り越えて

手術を受け元気になったものの、学生はこれからも定期的に検査を受け、再発していないかなどを確認してもらう予定だという。

学生の異常に真っ先に気づいた教授はこの件を振り返り、「がんだなんて、信じられない気持ちでした」「治療が成功したと聞きとても嬉しく思いました」とコメントしている。


■教授に対する感謝の気持ち

教授に感謝している学生は、「あの講義に出ていなければ、こんなに早く病気に気づくことはできなかったかもしれません」「診断が下るまでに長い時間がかかり、もっと深刻な状態になっていた可能性もあります」と話している。

たまたま教授の講義に協力し、さらに触診してもらったおかげで、早い段階でがんの治療を受けることができた同学生。つらい思いはしたが、この経験から学んだことは少なくはなかったようだ。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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