「パパ活」。当初は若い女子と富裕層が互いの隙間を埋めるべくマッチングしていたが、コロナ禍で金銭ゲームの様相が激化。富める者と富まざる者の格差が急速に広がり、生業としたい者も流入した。今や荒廃した市場でパパ活の実態を調査した。

◆40歳差のプラトニックなパパ活

 男の性欲と女の金銭欲が渦巻くパパ活市場にあって、40歳下のひかるさん(仮名・32歳)と奇跡的なパートナーシップを享受している幸福なシニアを紹介したい。

 隠居した元会社経営者の八田健作さん(仮名・72歳)は、パパ活歴は4年半。数年前に妻を亡くし、現在は一人暮らしだ。

「悪友から教わったのがきっかけで、今まで一軒家が買えるほどパパ活につぎ込んでいますね。コロナ前はパパ活アプリを使い、顔合わせで1万円を渡していました。コロナが始まった頃に経営を退いて年金生活になったのを機に3000円に落としたんです。

 すると、お金にがめついアプリのコから『貧乏人は去れ』『ジジイは死ね』と罵詈雑言の嵐。それからは無料で活動できて、優しいコも多いツイッターを主戦場としています。もう下半身が言うことを聞かないのでボケ防止を目的に、食事のお付き合いのみ。パパ活は外に出るきっかけになるし、会話もでき、身なりに気を使うようになるため、高齢者ほどおすすめですよ」

◆月5万円の関係。娘や孫と引き合わせも

 そんな八田さんはひかるさんと2年半前にツイッターで出会った。

「電話でたわいもない話を聞いてくれるだけでなく、車椅子を借りてきて遊園地に連れて行ってくれたり、本当に面倒を見てもらっています。私がぽっくり死んだときに身内に連絡してもらえるよう、私の娘や孫と引き合わせてもいます。頻繁に会うわけじゃないですが、そういう特殊な関係なので、月に5万円を振り込んでいます」

◆お金やカラダ以外の繋がりこそ重要

 一方、起業願望があったひかるさんは経営者との出会いを求めて20歳から交際クラブに登録。現在、別の男性との大人の交際も。パパ活歴12年を誇るエキスパートだ。

大学生のときには別のパパの会社でインターンさせてもらいましたし、お金やカラダ以外の繋がりこそ重要だと思っています。もちろんお手当もありがたいですが、経験や知識をいただけるほうが私にとっては重要。昨年、会社をつくった際には、八田さんから経理のアドバイスをいただきました」

◆互いに承認し合う関係性

 疑似恋愛を求めてあがく世のパパが羨むような、互いに承認し合う関係性を築いている2人だが、八田さんはその秘訣をこう語る。

ツイッターの過去の投稿を全て読み込むと相手の人柄がわかるので、まずは温厚そうなコとだけ会うようにしています。一度会っても次に会う約束は私からはせず、相手からの連絡を待つのみ。そうすると私に関心がある女性だけ残るわけです」

 その教訓はまさに艶福家。悟りの境地だ。

ひかるさん(仮名・32歳)
会社経営・パパ活歴12年。八田さんの他に複数のパパと交際中。パパの知識や経験を重視し、お金だけの付き合いには意味がないと語る

●八田健作さん(仮名・72歳)
無職・パパ活歴4年半。3年前に経営を退き、パパ活に没頭。以前はキャバクラも嗜み、パパ活と合算すると「億ションが買える額」

<取材・文/沼澤典史(清談社)>

―[激変するパパ活]―


八田健作さん(仮名・72歳)とひかるさん(仮名・32歳)