今月13日、アメリカにある野球場の観客席に野生のアライグマが迷い込み、近くにいた観客らがパニックとなる事態が発生した。この騒動を知った1人の男性が、なんと素手でアライグマの首根っこを掴み外へ逃がすことに成功した。この男性はアライグマを捕まえた際に手を噛まれてしまい、後に狂犬病ワクチンを接種することになったと『THV11』などが伝えている。

アーカンソー州ファイエットビル出身のグラント・ハーモンさん(Grant Harmon、24)は今月13日、母校のアーカンソー大学野球チーム「アーカンソー・レイザーバックス(Arkansas Razorbacks)」の試合を観るために同市の野球場「Baum-Walker Stadium」を訪れていた。

対戦相手はヴァンダービルト大学野球チーム「ヴァンダービルト・コモドアーズ(Vanderbilt Commodores)」で、試合が7回を迎えた時にちょっとした騒動が起きた。観客席の117番セクションに野生のアライグマが迷い込み、観客の一部がパニックを起こしたのだ。

その近くにいたグラントさんは「騒がしいなとは思っていたのですが、何が起きているのかは分かりませんでした。そして気がついたらアライグマが私の足元にいて田舎出身の血が騒いだんです」と振り返っており、グラントさんは目の前に現れたアライグマの首根っこを素手で掴み見事にアライグマを捕まえたのだ。

当時の様子を撮影した動画には、グラントさんにしっかりと掴まれているアライグマの姿が映っていた。捕まえたアライグマを外へ逃がすため警察官に導かれながら観客席を歩くグラントさんとアライグマに対し、この事態に興奮状態となった他の観客らは大きな歓声をあげていた。

「これまでアライグマを捕まえたことはなかったので、初めての経験でしたね」と話すグラントさんが外へアライグマを逃がそうとした時、グラントさんはアライグマに噛みつかれてしまった。すぐに試合を観に戻ろうとしていたグラントさんだったが「狂犬病の予防接種をした方がいい」と言われ、その足で救急外来へ向かったそうだ。「噛まれたところは痛くなかったのですが、狂犬病の予防接種の方が痛かったですね」と笑って明かしており、さらに3回は予防接種を受ける予定だという。

また騒動の最中にグラントさんの近くにいた母親のケリーさん(Kelley)がアライグマから逃げようとして転倒してしまう場面が収められた動画がネット上で拡散されたようで、多くの人がケガの有無を心配していた。これについてグラントさんは「心配ありません。彼女は無事ですよ」とコメントを残した。騒動の発端となったアライグマは首根っこを掴まれたまま大勢の人間に囲まれて少し気の毒に見えるが、アライグマに噛まれたり大パニックでグラントさんの母親のように転倒する人が続出しなかったことが幸いだった。

アライグマを素手で捕まえたワイルドなグラントさんの姿はネット上で大きく拡散され、グラントさんは“アライグマ男(Raccoon guy)”と呼ばれ一躍時の人となった。各メディアから多くのインタビューを受けているグラントさんは、「野球の試合を観に行ってアライグマを捕まえたなんて話を友達にしても、誰も信じてくれないと思いますね」と明かしている。

画像は『Grant Harmon 2022年5月13日付Twitter「#NewProfilePic」』『THV11 2022年5月17日付「Razorback fan catches raccoon during Arkansas baseball game」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト