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格闘家はとにかく心身を鍛えている。現役を引退しても筋力トレーニングを欠かさないといい、腕っぷしの強さは一般人の比ではない。アメリカの元総合格闘家の豪快なツワモノぶりを、『MMA NEWS』『NEW YORK POST』『NBC News/Chicago』などが伝えた。

【写真】警察官と彼を助けた元総合格闘家


■パトカーが盗難車両を発見

インディアナ州ポーター郡のポーティジという町で今月16日の午後4時30分近く、パトロール中だった郡保安官事務所のジェイミソン・スミスさんが、盗難の被害届が出ていた車を発見した。

国道6号線付近の道路でその車を停止させたが、運転席から降りてきたクリストファー・デルガドという男は、いきなりスミスさんの顔を激しく殴った。しかし、そこに大変ガタイのよい男性が通りかかった。


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■技はリアネイキッドチョーク

男性は、かつて総合格闘技(MMA)で活躍していたウィリアム・キャソデイさん。引退後は指導者となっていた。彼はふらついている警察官のスミスさんを助け、逃がすまいとデルガドに飛びかかった。

倒れ込んだところを背後から羽交い絞めにしたキャソデイさんは、MMAではよく飛び出す「リアネイキッドチョーク」の技をかけた。デガルドは一瞬にして捻り上げられ、鍛え抜かれた極太の腕が首にからまった途端に体はストンと崩れ落ちた。

■なんと知り合いだった

キャソデイさんはその体をじっと押さえつけた状態で、現場にバックアップ警察官が現れるのを待った。デルガドはその後、公務執行妨害、暴行、偽証、車両の窃盗など複数の罪で逮捕されたという。

ほっと安心したところで、スミスさんとキャソデイさんはあることに気づいた。キャソデイさんは、ヴァルパレーゾという町にあるYMCAの武道クラブでブラジリアン柔術の師範をしており、そのクラブにはスミスさんを含め警察官が数名通っていた。ふたりは赤の他人ではなかったのだ。


■「とても誇らしいです」と妻

この出来事について、キャソデイさんの妻であるマリサ・マクダニエルさんは、彼の持ち前の強い心と勇気を称えた。「誰もが知らん顔をして現場を通り過ぎてしまうなか、彼だけは見て見ぬふりをせず、助けに向かいました。とても誇らしいことです」と話している。

なお、キャソデイさんは「俺の体重は127kg。あっちはすごく細くて、恐らく半分くらいしかないと思う」と話している。

■警察官と彼を助けた元総合格闘家

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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