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◆悪質なあおり運転問題で話題になった「天ぷらナンバー」とは



 2022年4月に発生した、千葉県高速道路上でのあおり運転事件を覚えている人も多いのではないでしょうか。偽造ナンバーを付けた黄色い車両が高速道路上で被害車両を停止させ、危険な状態に追い込みました。被害にあっている最中に警察に通報するも、「該当車輌なし」との回答。悪質なあおり運転ゆえに、公開された動画はまたたく間に拡散され、500万回以上も再生されました。

「該当車輌なし」ということで、ネット上では偽造ナンバーや、天ぷらナンバーといった言葉が飛び交いましたが、この天ぷらナンバーとは一体どのような意味なのかというと、もともとの語源は「天ぷら学生」から来ています。

 意味は学校に在籍しておらず、講義だけを聞きに来る部外者。見た目は学生を装っているが中身は偽者の事を指す用語です。これを転じて、車業界ではナンバーと車体が合っていない状態を、「天ぷらナンバー」と言うようになりました。

ナンバープレートの「封印」があっても簡単に外すことができる

 違反と判った上で運用される天ぷらナンバー。実は、解体車などの廃車からナンバーを外し、意図的に保管している「天ぷらナンバー運用者」がいるのです。普通自動車は後部ナンバーに封印があるから無理なのでは?と思う人もいるかと思いますが、封印を破らずにナンバーを取り外す方法などは、Youtubeなどで広く公開されており、ちょっとした知識と工具があれば簡単にナンバープレートが外せます。こうやって保管しておいたナンバーをこっそり付けて車両移動をしたりしているわけです。

天ぷらナンバーの入手は難しいことではない

 一般人天ぷらナンバーの入手は難しいかというと実はそうではありません。ここ数年、JDM(Japanese domestic market)と呼ばれる日本車の改造が海外で人気ということもあり、日本のナンバープレートも日本車の証という事でレプリカナンバープレートなどが多数販売されています。

 このナンバープレートを輸入し、国内でこっそり使っている悪質なドライバーもいるようです。筆者が検証のため、試しに購入してみたところ約2週間で国際交換局に届き、そのまま税関の審査を通ってしまうほどでした。

◆警察官でも偽物を見抜けない

 ちなみに、知人の警察官にこのレプリカナンバーを見せたところ、「普段本物をよく見ている我々でも見逃してしまうほどよく出来ている。これでは一般人には判別は難しいだろう」との解答を貰いました。

 こういった手法以外にも、現在運用されている車両のナンバープレートを盗難し、自分の車両に付けて犯罪行為に及ぶ者もいます。

 ナンバープレート盗難防止アイテムなども販売されているので、車両自体の盗難だけでなく、ナンバープレートの盗難防止にも力を入れたいところです。

文/板倉正道

【板倉正道】
テクニカルライター三才ブックスマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

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今回入手したレプリカナンバーはいわゆる「仮ナンバー」このようなマニアックなナンバーまでレプリカが販売されている