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アーカンソー州キングスランドは、シンガーソングライターでありカントリー界のレジェンドとしても名を馳せたジョニー・キャッシュの生誕地として知られている。普段は静かなこの町が今月中旬、給水塔への発砲で全米の注目を浴びた。『TMZ』などが伝えている。

アーカンソー州クリーブランド郡の小さな町キングスランドで11日、給水塔を狙った発砲があり、カントリーミュージックだけでなくロックやゴスペルミュージックなどの殿堂入りも果たしているジョニー・キャッシュのシルエットが描かれたタンクから水が漏れ出した。

町の水道局の職員が給水塔の異常を発見したのは同日午前5時30分頃で、給水塔から勢いよく水が流れ出る動画がSNSに投稿されると大きな注目を集めた。

実は犯人が狙いを定めたのはギターを持ったジョニー・キャッシュのシルエットの股間部分で、「まるでジョニーが放尿しているようだ」と大騒ぎになったのだ。

町では同日中に修復作業が開始されたものの、穴を埋めペンキを塗るのが完了したのは19日午後のことで、給水塔からは1日約11万3500リットル(3万ガロン)の水が漏れ出した。町長のルーク・ニール氏(Luke Neal)によると、水道代だけで1日約2万6000円(200ドル)、修理代は約63万8000円(5000ドル)以上になるとのことで、人口514人の小さな町にとっては大きな痛手となったという。

クリーブランド郡保安官事務所は16日、監視カメラの映像などからティモシー・スレッド(Timothy Sled、38)を割り出し、公共施設を故意に破損させた器物損壊罪を含む2つの重罪の容疑で逮捕した。同保安官事務所は2人の犯行の可能性もあるとして引き続き捜査を進めているが、ティモシーの容疑が確定すれば最高で約260万円(2万ドル)の罰金と懲役16年の刑に服すことになるという。

事件を受け町民の1人は「町の財政がひっ迫しているからね。穴を開けた犯人は責任を取って修復代を支払うべきだよ」と語っているが、実はこの事件をきっかけに給水塔前はちょっとした人気スポットと化しているようで、すぐそばに住むトニー・アトキンスさん(Tony Atkins)はジョークを交えてこう述べた。

「急所を狙って発砲するなんて考えたこともなかったね。でも給水塔を見上げてこう思ったんだ。『随分上手いこと撃ったな』とね。

またトニーさんの妻マーサさん(Martha)は、水圧が弱くなるなどの不便があったことを指摘するも「水が漏れ出してからというもの、道路の真ん中で車を停めてみんなが写真を撮っていくのよ」と明かし、「穴が修復されたらここに来る人は減るでしょうね。でもこれをきっかけにもっと多くの人に訪ねてきてもらえたら嬉しいわ」と笑った。

画像は『TMZ 2022年5月18日付「MAN BUSTED FOR SHOOTING WATER TANK」(Fox 16)』『Johnny Cash 2021年9月17日付Facebook「Two of Johnny Cash’s songs are on Rolling Stone’s 500 Greatest Songs Of All Time List!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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