虐待

怖い思いをした少年が必死に柵を越えようとしたが、その際に指が裂けるというまさかの事態に…。義指が必要になってしまったことを、『LADbible』などの海外メディアが伝えている。


■いじめに苦しんだ少年

ウェールズで暮らす少年(11)は、2021年9月から陰湿ないじめを受け悩んでいた。身長をからかわれ、人種差別を受け、時には虐待に近い暴力を振るわれることもあったようだ。

何度か母親には「意地悪されている」と話していたが詳しくは語らなかったため、母親にも詳しいことは把握できていなかった。


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■集団に襲われ逃げ出すことに

数日前のこと、少年は再びいじめっ子グループに襲われ地面に押し倒され、殴る蹴るの暴行を受けた。怖くなった少年は必死に逃げ出しフェンスを乗り越えようとしたが、右手の指1本が柵に挟まり皮膚が裂けてしまった。

指が半分切れた状態になった少年は、慌てて母親に連絡。学校からも連絡を受けた母親は少年と病院に行ったが、指の傷は大きく想像以上にひどい結果が待ち受けていた。

■指を失った少年

少年の指を確認した医師たちは、さっそく手術を開始。6時間かけて指を救おうとしたが、結局は不可能だと判断し切断した。

これからも治療は続く予定で義指を作る必要もあるため、少年の母親はインターネットで寄付を募ることに。すぐに目標金額を超える善意のお金が集まったという。

なお少年はすでに退院しているが、「なぜ僕は嫌われるの?」「なぜこんなことになったの?」と繰り返し母親に質問するなどし、動揺した様子を見せているという。


■警察も捜査を開始

この件については、警察も捜査を開始し経緯を調べているという。なお教職員はいじめの全容を把握しておらず、母親が学校に行き話をしたことがあった。相談を受けた職員たちは「我々にお任せを」と母親に伝え安心させたというが、問題が解決されることはなかった。

もっと早く学校側が詳しく調べ対処していれば、少年が指を失う結果にはならなかったかもしれない。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

いじめっ子集団から逃げ指1本を失った少年 善意の寄付金が集まる