22日に第7話が放送された二宮和也主演の日曜劇場『マイファミリー』(TBS系、毎週日曜よる9時から放送)。やっぱり?まさか?…温人(二宮和也)が語った誘拐事件の犯人に、視聴者の反応は様々。「期待を裏切らない」「毎週まさかまさかの展開」「結末どうなるの」とコメントが相次ぐ中、SNSでは犯人の“動機”についての考察が過熱。そこには、巧妙なトリックや猟奇的な犯人像は出てこない。この一連の誘拐事件は、登場人物ひとりひとりの想いに基づいて組み立てられている。その細やかな心理描写や、複雑な人間関係に注目し、これから始まる最終章もじっくりと楽しみたい。ドラマは、鳴沢温人(二宮和也)と妻・未知留(多部未華子)の娘が誘拐されたことから始まる、家族の絆が試されるノンストップファミリーエンターテインメント。

(以下、第7話ネタバレあり)



物語では、登場人物が“本当に大切なもの”に必死になる様子が描かれてきた。


守りたいものはそれぞれで、他人からは見えづらい。それがこの一連の事件を複雑にしていると思うと、『マイファミリー』というタイトルは本当に秀逸で深みのあるものだったと改めて感じさせられる。“マイ”ファミリーなのだ。“自分”が大事にしているものを譲ることはできない。そんな強い想いは、時に様々な誤解やすれ違いを生むことになる。


娘を誘拐された阿久津松本幸四郎)も、その一人だ。


ドラマ序盤では常に余裕の笑みを浮かべ、怪しささえ醸し出すつかめないキャラクターだったが、今は妻の体調を気遣い、娘のために取り乱す姿を見せる。あまりの変わりぶりに、SNSでは「ずっと阿久津さんが怪しいと思ってたのに」「阿久津家一番かわいそう」と同情の声も上がった。家族のためなら「何だってやる」と言い切り、疑心暗鬼になる。


冷静で、あまり感情を表に出さない性格に見えていたが、この様子を見せられると、以前誰かの大切なものを傷つけたことはないだろうかと心配になる。今回だけ監禁期間も長く、身代金も多いため、SNSでは「阿久津さんへの恨み?」「阿久津家をターゲットとした復讐」との憶測も出ている。


そんな阿久津が疑いの目を向けたのは、温人のビジネスパートナー・立脇香菜子(高橋メアリージュン)。


香菜子もまた怪しさを見せ、「高橋メアリージュンが本気出したら、どこまででも怪しくなれる」「違うと信じたい」と視聴者をも惑わせたが、香菜子の大事なものは“会社”だった。会社を“自分の子ども”と表現した香菜子からは愛情が溢れており、犯人・鈴間(藤間爽子)に気づいていながら見逃していたのも、会社のためだったと明かされた。


新たな“ファミリー”の意味に、「考えさせられた」と思いを巡らせるコメントも。高橋メアリージュンが演じた熱い想いに、「演技感動した」「わたしも泣いた」と多くの反響が寄せられた。

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温人の妻・未知留(多部未華子)も、家族のために懸命に動く。


香菜子の動きを見張るため、鋭い表情も見せていた。怪しい動きをする香菜子のパソコン画面を見ようと身を乗り出したり、阿久津から香菜子をかばったシーンは、「未知留の行動力いつもすごい」「みちる本当に大胆だな」と話題に。一方、阿久津が散乱させた会社立ち上げの記念写真を元に戻すなど、共に会社を立ち上げた温人と香菜子の関係を大切に思っていることも伝わった。第7話のオープニングでは、この記念写真にフォーカスが。香菜子の大切なものを尊重すると同時に、温人への信頼も深めた未知留の成長にも心を動かされた。


わからないことが多く、考察が盛り上がる『マイファミリー』。誰かの大切なものを理解しようとしたとき、その謎が解けていくのかもしれない。



穏やかな時間も描かれた。友人の三輪(賀来賢人)と東堂(濱田岳)が、阿久津松本幸四郎)の娘が誘拐された事件にも協力してくれることになったのだ。


やんちゃな三輪や、料理上手の東堂を見ていると、大学時代に戻ったようだ。「和やかな日常」「楽しそうなみんな見られるの癒される」と視聴者もひと息。三輪は“名探偵ごっこ”を始め、「(温人が)主犯格だと思われても おかしくない」と再度、温人(二宮和也)に忠告する。適当なように見せて、大事なときはキメてくれる。


「温人を巻き込もうとしてるのは間違いない」と、じっくり考えて締めてくれる東堂とのバランスも絶妙だ。


一方、「執念深さが怖い」と話題の警察には、日下部(迫田孝也)や吉乃(富澤たけし)に混じって葛城(玉木宏)の姿も。


葛城は、阿久津松本幸四郎)の娘が誘拐されていることを突き止めていた。今回、独身であることも明かされた葛城。雑談中も、鋭い表情はやはり緩まない。何が彼の“大切なもの”なのだろうか。



第7話では他にも、鈴間(藤間爽子)の「相手を軽く見てはいけません」という主犯を匂わせる言葉や、香菜子(高橋メアリージュン)がパソコンで書き込んだ文章、そして誘拐されている実咲(凛美)の脱出など、気になることが多く盛り込まれた。


しかし最後の5分はさらに驚きの展開だった。

「俺が誘拐した」


東堂のこの告白に、SNSは「えーーーーーーーー」「認めたーー!!」「本当に東堂??」と大きく盛り上がった。話題となっていた鈴間と東堂の妻・亜希(珠城りょう)の共犯説もいよいよ現実味を帯びる。予想していなかったわけではないが、いざその時になってみると裏をかかれたような信じられない気持ちになる。温人(二宮和也)も、動かぬ証拠をみつけたが信じたくないという複雑な感情が伝わる穏やかな口調で東堂を追及する。涙がにじむ二宮和也の表情からは、そのすべての感情が溢れ出るようだった。


犯人に湧き上がる怒りや疑問も、相手が仲の良い友人だったらどうぶつければいいのか。そしてその理由に自分も共感してしまったとしたら…。自分の大切なものと同じように、誰かの大切なものも守れるか。そう問いかけられるようなラストだった。


ハッピーエンドで終わってほしい」「とにかくみんな幸せになって」と希望のある結末が期待される本作。これから明かされるであろう犯人の動機から目が離せない。


次回5月29日放送の第8話からは、最終章が幕を開ける。



【第8話 あらすじ】

「俺が誘拐した」


親友・東堂(濱田岳)の告白に、温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)、三輪(賀来賢人)は言葉を失くす。

最愛の娘を誘拐される苦しみを誰よりも知っている東堂が、なぜ?

温人たちは沸き上がる怒りを抑えながら、犯行に至った理由やその一部始終を聞く。


そして、浮かび上がってくる数々の疑問点、東堂の娘・心春ちゃん誘拐に残る多くの謎。


明かされる、更なる真実、物語は、ついに最終章を迎える…。


【画像】次回:第8話カットを見る(全18枚)


▼【第6話】ついに“犯人”と対峙する温人(二宮和也

『マイファミリー』誰が“家族”なのかが鍵?二宮和也&多部未華子のバディ感も話題


▼【第5話】犯人の言葉に戦慄、連鎖していく誘拐に考察が続出

『マイファミリー』夢中にさせる二宮和也、表情で魅せる絆の変化と“わからない”恐怖


▼【第4話】新章突入で新たな誘拐事件、どう対応したか

『マイファミリー』愛情と葛藤が“リアル”になる、二宮和也の演技力が「凄すぎる」


▼【第1話第3話】始まりの事件、解決までを振り返る 

考察だけじゃない『マイファミリー』予想を裏切り続ける二宮和也への期待


■『マイファミリー』

毎週日曜よる9時から放送

(C)TBS

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