いくら長生きの亀でもこの環境で30年はつらかったんじゃなかろうか。
ブラジルの民家の屋根裏で30年間も行方知れずだったペットの亀が生きた状態で発見されたニュースが話題となっている。
発見されたのはリクガメ科のアカアシガメでマヌエラ(現在はマヌエルに改名)という。
今は孫娘もいるスエリさんが子供のころに飼っていたものの、ある日を境に行方不明になってしまったという。30年ぶりの奇跡の再会にスエリさんは感極まって涙した。
30年ぶりに家の中からペットの亀を発見したのは、南米ブラジル・リオ市の西部郊外の町レアレンゴに住むアルメイダさん一家だ。
娘のナタリー・デ・アルメイダさんによると、この亀は母親のスエリさんが幼いころにマヌエラと名付けて飼っていたものの、1982年のある日を境に行方不明になったという。
当時のスエリさんは8歳だった。家族みんなでマヌエラを捜索したがどうしても見つからなかったため、家から出てどこか遠くにいったのだろう、と泣く泣くあきらめたのだ。
30年ぶりに実家の屋根裏部屋で生きているマヌエラを発見!
ところが、それから約30年経った2013年。亡くなった父親の遺品整理のため、家族と実家を訪れたスエリさんは思いがけない再会を果たすことになる。
ナタリーさんが兄弟や親族と長らく放置で物だらけだった屋根裏部屋を片付けて遺品を仕分けしていると、その中の1人が古いスピーカーの箱の中にいたマヌエラを発見したのだ!
とにかくショックでした。別の所にいた母に伝えると最初は信じられないようでしたが、泣きながら見に来ました。私たちがマヌエラを見つけるなんて、しかも生きていてくれたなんて!
まさか!ほんとに?とその場にいた全員が大興奮。これが今までずっと見つからなかった亀?生きてたなんてすごい!と驚くばかりだった。
とにかくマヌエラはその場所で30年も生きていた。その間どう過ごしてたかも不明だが、獣医の話によると、マヌエラは屋根裏のシロアリの幼虫を食べて生き延びていた可能性があるという。
昆虫も食べる隠れ上手なアカアシガメ
アカアシガメは、主に南米北部に生息するリクガメ科ナンベイリクガメ属のカメで、サバンナや熱帯雨林などにも生息する。
外見は個体群にもよるが、甲長50センチほどまで成長、頭や前肢に赤や橙色や黄色の斑紋があるものが多い。食性は花や果実を好み、草やキノコ、昆虫なども食するという。
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気性は多くがのんびり屋で、活動時間は1日の半分程度。中には1か所に1か月以上とどまる個体もいる。一方かなりの隠れ上手で、体温調節や捕食者から逃げるため地中の奥深くや草の下などに身をひそめることもあるそうだ。
また亀の寿命の特定は困難でありデータも極めて少ないが、野生下では約30~50年前後と言われているが、その生命力に関しては未だに詳しくは解明されていない。
10年経っても元気!今はマヌエルに改名
ともあれ幸いにもマヌエラは生きていて思った以上に元気だった。おまけに発見されてから約10年経った今もちゃんと生きている。
以来アルメイダ家で暮らしているマヌエラは発見当初よりさらに元気になり、体も大きく成長した。他に変わったことといえば実はオスだとわかり「マヌエル」に改名したぐらいだ。
そして現在も家族のもとに驚異的に生き延びたマヌエルへの質問が寄せられる。だがあまりに特殊なケースゆえ、答えに困ってばかりいるそうだ。
ただ一つはっきりしてるのは、マヌエルが30年前と同じようにスエリさんや家族に愛されているということだけだ。しかもその愛はナタリーさんの娘にまで受け継がれているという。
今は私の娘も毎週マヌエルに会いに来て、餌やりしたり甲羅をなでたり、キスしたりしてます。それで私も幸せな気分になります。彼は私たちの家族。かけがえのないメンバーです。
マヌエルさんの場合じっとしてられるのが幸いだったんだろうか?でもほんと無事で見つかってよかった!これからは家族とふれあったり日光浴したり、好きなものを食べてのびのび過ごせますように。
References:thedodoなど /written by D/ edited by parumo
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