今月22日、1歳半の男児がマンホールの穴に転落したというニュースがイギリスより届いた。マンホールの穴に吸い込まれるようにして落ちた息子に、母親はパニックになりながらもすぐさま駆け寄りマンホールから息子を救出することに成功した。「息子を失ってしまうかと思った」と母親が語る恐ろしい当時の詳細を『The Sun』などが伝えている。

ケントアッシュフォードで今月22日、エイミー・ブリスさん(Amy Blyth、23)は1歳半の息子テオ・プライアー君(Theo Prior)と一緒に散歩をしていた。暖かな日差しが降り注ぐのどかな昼下がりを歩く2人の様子を、近くの家に設置された防犯カメラが捉えていた。

画面左下からエイミーさんとテオ君が並んで歩き道の真ん中まで進んだ時、テオ君がマンホールに興味を示し少し道を戻った。多くの物に興味を示す年齢でもあり、エイミーさんはテオ君を止めることなく後ろから見守っていた。ところがテオ君がマンホールの上に乗った瞬間、マンホールの蓋が対角線上の角を支点にして内側に動いてしまいテオ君は吸い込まれるようにして深さ20フィート(約6メートル)の穴に転落してしまったのだ。

テオ君がマンホールの上に乗る直前、エイミーさんは何か危険を察知したかのようにテオ君の腕を掴もうとしていたが間に合わず、テオ君の姿は一瞬にして目の前で消えてしまった。パニックになったエイミーさんだったがすぐにマンホールの蓋を投げ捨て、自ら中に入ってテオ君を引っ張り上げることに成功した。テオ君は救出後に近くの病院へ運ばれ検査を受けると、軽い脳震盪を起こしていることが判明した。

エイミーさんは「どうやってテオを救出したのかはっきりと覚えていないですが、テオを救うために今までにないような状態まで体を曲げていました。マンホールの蓋を開けて息子を助けることになるなんて思ってもいませんでしたし、人生の中でもとても恐ろしくトラウマになってしまうような出来事でした。テオがマンホールに落ちた時、頭に蓋が直撃して命を落としていた可能性もあったのです。そのことを考えると今でも気分が悪くなります」とコメントした。

テオ君がマンホールに落ちた瞬間はテオ君の声が聞こえなかったそうで、「当初は本気で『息子が亡くなってしまった』と思った」とエイミーさんは打ち明けている。その後すぐにマンホールの蓋を開けるとテオ君がエイミーさんの名前を叫んで助けを求めていたそうで、「テオの叫び声はまるで拷問のように聞いているだけで苦しく、その声を一生忘れることはないでしょう」とエイミーさんは語った。

マンホールが怖くてたまらなくなってしまったエイミーさんは「テオは私のそばを離れると泣き叫ぶようになりました。私自身もこのトラウマから解放されることは一生ないと思います」と話しており、今回のマンホールがなぜ危険なまま放置されていたのか原因を追及するために動いているそうだ。

このニュースを見た人からは「これは母親と男の子の両方にとって恐ろしい事故」「お母さんが近くにいて本当に良かった」「こんなことは二度と起こってほしくないよ」などといった声のほか、エイミーさんの素早い行動を称賛する声もあがっている。

なお同地域を管轄する水道会社「Southern Water」は「明らかに被害に遭われたご家族にとって動揺する状況であり、当社のチームは現場におります。またご家族をサポートするために、専門の顧客連絡担当者を配属しました。今回の事故を真摯に受け止め、地域の安全を最優先に事故の詳しい状況を調べていきます」と公表している。

画像は『The Sun 2022年5月24日付「DRAIN PLUNGE Horrifying moment tot falls down ‘faulty’ drain shaft as mum looks on in terror」(Credit: Triangle News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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