大活躍はしないまでも、それなりに働いてきた“モブ社員”。しかし、今や日本社会はジリ貧。今後、可もなく不可もない普通の会社員は、ただ貧乏くじを引かされるだけの存在に――。少しでも思い当たるならば、振り返ってみてほしい。本当に捨てられる前に。今回は事例をもとに人事のプロが見る、捨てられる社員の具体的な特徴とは?

◆50歳以降も続く海外勤務。会社からは尖兵同然の扱い

「入社当時は希望しなければ40代後半以上は国内勤務が普通でした。ところが、気がつくと本人の意思に関係なく50代でも海外赴任が当たり前になっていました」

 そうボヤくのは、北米赴任中の専門商社マンの柚木博信さん(仮名・53歳)。入社30年目を迎えるが、うち23年間は海外勤務だ。

「海外で働きたくて今の会社に就職したけど、この年になると精神的にも体力的にもしんどいんです。でも、日本に戻りたくてもポストはない。会社の『不満ならいつでも辞めてもらって結構です』という思惑が透けて見えます。きっと定年まで尖兵同然の扱いは変わらないんだろうな、そう思ったらむなしいですよね」

◆それでも会社にしがみつく理由

 でも、海外駐在員は日本の所得税が課税されず、手当も多い。多少扱いがひどくても我慢できそうだが……。

「そこが会社にしがみついている最大の理由です。運良く正社員として転職できても同じ待遇は不可能なので。ただ、海外でずっと独りぼっちはつらいですね。妻とは離れている期間が長すぎたせいか夫婦仲は完全に冷え切ってます」

 この様子だと会社よりも妻に捨てられる可能性のほうが高そうだ。

●柚木博信さん(仮名)/53歳/専門商社
長期の海外単身赴任生活のせいかホームシック気味の柚木さん。「今は家で愛犬と遊んでいる時間が一番楽しい」とか

◆人事のプロが採点!捨てられ指数、危険な100点満点中の何点?

▼人事のプロ・前川孝雄氏が採点。捨てられ指数 30点
若い頃の海外勤務は期待の表れだが、50代でも続くようなら主戦力ではない証拠。駐在員を自分の専門職として受け入れてみては?

▼人事のプロ・大塚寿氏が採点。捨てられ指数 20点
会社は今も海外勤務を望んでいると思っているだけ。でも、日本にもポストがないでしょうから交渉して一時帰国を認めてもらうべき

【人材育成支援企業代表 前川孝雄氏】
FeelWorks代表。400社以上で「上司力Ⓡ研修」を開講。青山学院大学兼任講師。著書に『50歳からの人生が変わる 痛快!「学び」戦略』(PHP研究所)など

ビジネスコンサルタント 大塚 寿氏】
リクルート勤務などを経て、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーションを設立。近著に『できる人は、「これ」しか言わない』(PHP研究所

<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/Kucci>

―[捨てられる会社員の特徴]―


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