各自治体は、年に3回、児童手当を受け取るために一律必要だった「児童手当の現況届の届出」について、今年度から「原則不要」に変わったと案内している。子ども・子育て支援法及び児童手当法の一部を改正する法律の施行に伴い、2022年6月以降、児童手当受給者の情報を公簿等で確認できる場合は現況届の提出を省略可能となったためで、デジタルの力で生産性を向上するDX(デジタルトランスフォーメーション)が目に見えるかたちで前進した。

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●従来同様、提出が必要なケースあり その場合は郵送やオンラインで申請を!



 児童手当の現況届は、前年の所得や家族状況などを確認し、受給資格を更新するための届け出。申請期間は毎年6月1日~30日の1カ月間で、郵送または役所の窓口で現況届の書類を提出する。

 この児童手当の現況届の提出に関し、一部の自治体では数年前からマイナンバーカードを利用したオンライン申請が可能になり、マイナンバーカードを作るメリットの一つとなっていた。詳しくは2020年6月に掲載した記事「マイナンバーカードスマホを活用、児童手当の現況届のオンライン申請をやってみた」(https://www.bcnretail.com/news/detail/20200617_178091.html)を参照していただきたい。

 オンライン申請なら、行政手続きオンラインポータル「マイナポータル」から比較的短時間で提出が完了するとはいえ、その手続き自体が不要になる「現況届の省略」は好ましい変更だ。ただし、下記の条件に該当する場合は、従来通り、現況届の提出が求められる。

■引き続き現況届の提出が必要なケース

・配偶者からの暴力等により、住民票の住所地が実際の居住地と異なる

・戸籍がない児童(無戸籍児童)を養育している

・離婚協議中で配偶者と別居している

・児童手当対象児童と別居している

・令和3年(2021年)度以前の現況届を提出していない

・施設等受給者(施設・里親)、養育者、父母指定者として児童手当を受給

自治体から現況届提出の案内が届いた

 子育て関連の手続きは、子育てを終えた大半の高齢者には無縁のため、申請手続きのデジタル化・オンライン化や、今回のような手続き自体の削減(省略)に対する反対意見は出ないだろう。今後、高齢者が関係する分野でも、個人や自治体・企業の総務部門などの負担を軽減する各種見直しが進むことを期待したい。(BCN・嵯峨野 芙美)
面倒な手続きが原則不要に