お笑いコンビ・EXITの兼近大樹(31歳)が、5月26日に放送されたニュース番組「ABEMA Prime」(ABEMA)に出演。激動のテレビ業界で生き残るための苦悩を明かした。

番組はこの日、急速に耳にする機会が増えた“心理的安全性”というキーワードについて特集。心理的安全性とは、組織やチームにおいて、地位や経験に関わらず、誰もが率直な意見を言い合える状態のこと。これをどのように実現させて、活用していけばよいのか考えた。

番組MCを務めるEXITのりんたろー。は「EXITのコンビ間には心理的安全性がある。でも、意見を言わせてもらえるけど、僕の意見が採用されたことはないんです…。安全性はあるけど、評価されていない!(笑)」と嘆き、笑いを誘った。

一方で相方の兼近が「りんたろー。さんは発言しやすい状態を作ってくれる。でも、僕は意見を言えていないので、心理的安全性はほぼないですね(笑)」とコメントすると、スタジオがざわつく展開に。これを受けて、りんたろー。は「2人の間に心理的安全性がないと、今みたいに『評価されていない』『意見が言えない』とは言えないですから!」とフォローし、出演者とファンに呼びかけた。

また、バラエティ番組の現場における心理的安全性について問われたりんたろー。は「発言しづらい現場では、40点のボケをしないようにする。心理的安全性がないからこそ、80点のボケで勝負しようと思えるので、良い効果を生むこともあるのでは?」とコメント。

その上で「この話を聞いて思い出したのは、麒麟の川島さんがインタビューの中で『ラヴィットでは僕は教育実習生のような存在なんだ』と言っていたこと。教師ではなく、生徒と距離が近い存在であることによって、番組出演者がボケやすい空気を作り、良いものを生み出していると感じた。でも、みんなが川島さんのような存在になるのは難しい。面白くできる技術がないと、“ただ安全なだけ”になっちゃう」と語った。

兼近は「確かに、心理的安全性がない番組がコンテンツとして面白い場合もある。そもそもテレビ業界は心理的安全性が皆無な世界だと思う。制作陣や視聴者に刺さらなければ、2度と番組に呼ばれなくなる可能性もあるので、常に“心理的危機”を感じながら戦う場所」と、生き残る上での苦悩を明かした。