6月はジューンブライド。そこで日刊SPA!では反響の大きかった記事の中から厳選した、とんでも結婚式ベスト10を発表。結婚式の前後、新郎新婦に巻き起こった驚きのエピソード第1位はこちら!(初公開2020年7月2日 集計期間は2018年4月~2021年12月まで)
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 いくら結婚式といっても家庭の事情などで必ずしも両家両親が揃って出席できるとは限らない。すでに亡くなっている場合もあるし、それ以上に多いのは離婚だろう。

 通常は自分を引き取って育ててくれた親に出席してもらうのが一般的だが、困るのは自分が成人してから両親が離婚した場合。式には祖父母や親族たちが来ることを考えると、2人に出てもらうという選択肢を取れる人は少ないはずだ。

◆新郎控室で息子と会って嬉し涙を流す母親だったが……

 銀行員の宮野智信さん(仮名・32歳)が実の兄弟のように仲が良かった従兄も成人後に両親が離婚。結婚式には父親が出席することになっていたが、従兄に「式当日に母親を呼んでもらえないか?」と頼まれたそうだ。

「僕にとって叔母にあたる人ですごく優しくて、従兄はお母さんっ子だったから自分の晴れ姿を見せたかったんでしょうね。本当は式にも出てほしかったみたいですけど、叔母をいびり倒して精神的に追い詰めた祖母が許すはずないですから。そこで式場の人に事情を説明し、当日はほかのゲストとかちあわないように私と従姉が叔母を連れて裏口から入り、従兄が待つ新郎控室に向かいました」

 従兄と対面した叔母は涙を流して喜んでいたそうだが、運の悪いことに祖母が別の親戚たちと一緒に控室にやって来て鉢合わせ。一番恐れていたことが起きてしまった。

「叔母は頭を下げて挨拶しましたが、祖母は『こんなところにまで来て……。今すぐ出て行きなさい!』といきなり怒鳴ったんです」

 宮野さんは従姉と2人で祖母を必死になだめようとしたが、興奮した様子で叔母のことを罵り続けていたとか。場を収めようと叔母は自分から部屋を出て行こうとするもそれを従兄と従姉が引き止める。

◆激昂する祖母に新郎がピシャリ

「特に従姉は就職後に実家を出てしまったことで、同居する祖母のいびりから母親を守ってあげられなかったという自責の念が強くあったんでしょうね。『いい加減にしなさい! お母さんに出ていけなんて言う権利はあなたにない!』と祖母の目を見てハッキリと言ったんです」

 すっかり頭に血が上っていた祖母は、彼女に対して右手で思い切り平手打ち。新郎控室にバチーンという大きな音が響くが、従姉はそれにもまったく動じることなくドアを指差し「出て行くのはあなたのほうです」と落ち着いた様子で言い放ったという。

「従姉は顔つきも叔母そっくりで、祖母はそれも気に入らなかったのかもしれません。もう一発平手打ちをしようとするのですが、従姉の頬には当たりませんでした。なぜなら従兄が途中で殴ろうとする祖母の右手首を掴んだからです」

 従兄にも部屋から出て行くように言われた祖母は、身体をプルプルさせて控室を退出。新郎父親の叔父は途中で部屋に入ってきたが止めようともせず、最後までオロオロしていたとか。

「離婚になった経緯は聞いて知っていましたが、改めて別れた理由がわかりました(笑)。祖母は怒って式に出ずに帰ってしまうかと思いましたが、何事もなかったかのように親族席に座っていました。まあ、外面だけはいい人でしたから。ただ、家に帰ってから相当荒れていたみたいですけど」

◆最愛の孫からソッポを向かれた祖母

 ちなみに新郎新婦は結婚式からしばらく経ってから入籍したが、ここで想定外の事態が。なんと婿入りしてしまったのだ。当初その予定はなかったそうだが、実家から距離を置きたいという従兄たっての希望だった。

「祖母は反対したみたいですけど、だからといって折れるような従兄じゃないですからね。もともと祖母は跡取りとして従兄のことを可愛がっていたので、裏切られたことが相当ショックだったみたいです。それ以来、すっかり老け込んでしまいましたから。叔母に対するこれまでの仕打ちを考えれば、嫌われて当然なんですけどね」

 せめてもの救いは、控室での出来事でほかの出席者たちに知られることがなかったこと。でも、表に出ないだけで身内のこうしたトラブルは意外と多いのかもしれない。<TEXT/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

―[とんでも結婚式ベスト10]―


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