学校・校庭

ひとりの生徒にいら立った教師が、生徒全員に「走ってこい」と指示。それに応じた女子生徒が体調を崩し、ICUで治療を受けるはめになったことを、『AsiaOne』など海外のメディアが伝えている。


■教師によるまさかの命令

マレーシア・ジョホール州の学校に通う10代の女子生徒が、11日にとんでもない目にあった。クラスメートの1名が宿題をしてこなかったことに腹を立てた教師が、生徒全員に罰として「バレーボールコートの外周を30回走って来い」と命じたのだ。

それを聞いた生徒たちは、マスクを着用したままの状態でさっそく走り始めた。


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■体調を崩した女子生徒

15周走り終えたころに気持ちが悪くなったため、女子生徒は教師に相談。「なら歩いてもいい」と言われたため、必死に歩いたのだという。

しかし帰宅後に心拍のリズムが異常に乱れたため、急遽病院へ行くことに。だがさらなる体調悪化で生徒はショック状態に陥り、集中治療室に運ばれた。女子生徒の保護者は激怒したが、説明を求められた学校側は「マスク着用を強制した事実はない」と主張した。

■母親の怒りが爆発

女子生徒は母親に、30周走の開始を前に「マスク着用を命じられた」と告白。あまりにもひどい指導に母親は腹を立て、「そもそも宿題を忘れたのは、うちの娘ではないんです」とSNSに書き込んだ。

18日に、校長に招かれた女子生徒の両親が会議に出席し、校長と30周走を命じた教師が正式に謝罪したという。


■今後の方針を決めた学校

校長は、女子生徒の両親と教職員は、女子生徒の健康状態を把握していなかったと公表。体調を崩した女子生徒については、激しい身体活動への不参加を許可する方針にしたと明かした。

日本の教育現場でも、部活などさまざまな場で「連帯責任」という言葉を使う指導者がいる。是非については現場でしっかり検討し、このような深刻な事態を決して招かないよう徹底しなくてはならない。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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