湾岸戦争がなければとっくに退役していたんですけどね。

初飛行から半世紀、まだまだ元気な「対地番長」

大手航空機メーカーのボーイングは、2022年5月25日A-10サンダーボルトII」攻撃機の新造主翼セット(ウイングセット)をアメリカ空軍に納入したと発表しました。

すでにアメリカ空軍では、納入された新たな主翼を5月初頭にユタ州オグデンにあるヒル空軍基地に送り、同地で既存機の胴体との結合を開始しているそうです。

ボーイングは3年前の2019年8月に主翼新造の契約をアメリカ空軍と結び、2022年5月現在、50機分の主翼セットを引き渡すべく努力しているとのこと。各セットは、主翼外側のアセンブリー(組立パーツ)、中央翼アセンブリー、コントロールサーフェス、および胴体接合キットなどで構成されています。

新造された主翼セットは従来の翼と比べて、耐久性や整備性に優れているのが特徴で、A-10の運用寿命をさらに1万飛行時間延長するといいます。

なお、これについてヒル空軍基地でA-10サンダーボルトII」攻撃機の管理プログラムに携わるジャクリン・メルトン中佐は、「ボーイングは、A-10攻撃機部隊に新しい翼を提供するために熱心に取り組んでいます」と述べています。

A-10サンダーボルトII」攻撃機が初飛行したのは1972年5月10日のこと。今年でちょうど50年を迎えた同機が退役するのはまだまだ先になりそうです。

アメリカ空軍のA-10「サンダーボルトII」攻撃機(画像:アメリカ空軍)。