おうちで作ろうと思っても、なかなかお店のようには仕上がらないオムライス。そこで、見た目も味も格段にアップさせる簡単なコツを、“TikTokフォロワー300万人超”のオムライス専門店「とろ~り卵のオムライス さん太」でシェフを務める神谷敢太さんに教わりました!
■オムライス作りのQ&A
【Q1】卵のサイズは?
A:白身の多いLサイズ。
「じつは、S、M、Lのどのサイズでも黄身の大きさは変わらず、白身の量によってサイズが変わります。白身が多いほうが、トロトロふわふわに仕上がるので、ぜひLサイズの卵で作りましょう!」(神谷さん・以下同)
【Q2】作りやすいフライパンは?
「初心者でガス使用の場合、フッ素樹脂加工のティファールがオススメ。サイズは18~20cmのものが◎。IHは触れている底面部分しか温めることができないため、底とふちが同じ温度で仕上がるキプロスターなどのアルミ製のものや、ふちが丸いフライパンがオススメです」
【Q3】卵を上手にひっくり返すには?
A:ゴムベラを使う!
「金属製のヘラだと、フライパン表面のフッ素樹脂加工を傷つけてしまい、卵のすべりが悪くなるのでゴムベラは必須! 100均のものでいいので、耐熱のものを用意しましょう」
【Q4】焦がさないためにはどうしたらいい?
A:サラダ油→バター→卵の順に入れる。
「バターは、風味があるのでコクが出ることがメリットですが、焦げやすいのがデメリット。バターを入れてすぐ卵を入れるか、サラダ油を入れてからバターを入れると焦げにくくなります。サラダ油は卵を滑りやすくしてくれるのです」
■「おいしいオムライス」を作る簡単レシピ
ひと手間が美しい仕上がりのカギ!
【卵液】
〈材料〉1人分
卵…3個
〈作り方〉
(1)黄身と白身とでは、固まる温度が違うため、2つが一体化するまでホイッパーで混ぜる。
(2)ざるでこす。作ってすぐの卵液で作るオムライスは破れやすいため、最低でも1時間はおくと◎。
「ざるでこして1時間おくときには、冷蔵庫に入れておくようにしましょう」
このまま食べたいほどのうまさ!
【バターライス】
〈材料〉1人分
バター…15g
にんにく(みじん切り)…1片
ベーコン(粗みじん切り)…20g
白ご飯(温かいもの)…200g
パセリ(みじん切り)…小さじ1
塩、ブラックペッパー…各ひとつまみ
醬油…小さじ1/2
〈作り方〉
(1)フライパンにバターを入れて弱火で溶かし、にんにく、ベーコンを炒める。
(2)にんにくに色がついたら、ご飯を加えて混ぜる。
(3)パセリ、塩、ブラックペッパー、醬油を加えてさらに炒める。
「醬油はフライパンにじかにたらすと、香ばしさが引き立ちます!」
〈材料〉10人分
トマト缶(カット)…1缶(400g)
ピーマン(乱切り)…30g
玉ねぎ(繊維に垂直に薄切り)…60g
にんじん(薄切り)…50g
サラダ油…大さじ2
にんにく(みじん切り)…2片
A:白ワインor酒…大さじ1、ウスターソース…大さじ1、マスタード…小さじ1
B:砂糖…大さじ1、ブラックペッパー…ひとつまみ、コンソメ(顆粒)…小さじ1、塩…小さじ1
〈作り方〉
(1)ミキサーに、トマト缶、ピーマン、玉ねぎ、にんじんを入れて、なめらかになるまで攪拌する。
(2)フライパンにサラダ油とにんにくを入れて弱火で炒め、にんにくに軽く色がついたら(1)を入れる。Aを加えて弱火で約15分煮込む。
(3)Bを入れて、ひと煮立ちしたら完成。
「白ワインがないときは、同量の酒でOK! 保存期間は冷凍で1カ月、冷蔵で1週間です」
ごはんに混ぜればケチャップライスに! 冷凍時はジッパー付き保存袋に入れよう。
■3大オムライスをさっそく作ろう!
昭和の洋食屋さんで食べた懐かしの味
【昔ながらのオムライス】
〈材料〉1人分
バター…5g
卵液…120g
ケチャップライス…150g
ケチャップ…適量
〈作り方〉
(1)フライパンを中火で予熱する。
(2)少量のバターをフライパンにつけ、ジューッと音がしたら予熱OKのサイン。残りのバターを入れて、フライパン全体に中火でなじませる。
(3)バターが半分溶け残っている状態で、卵液を一気にフライパンに流し込む。
(4)菜箸の間を5cmほどあけ、フライパンを前後に揺すりながら卵液を手早くかき混ぜる。卵がスクランブル状になったら箸を止め、火も消す。半熟が好きな人は、卵液が少し残る程度で止めよう。
(5)ご飯を、卵の中央部分に入れ、ラグビーボール形に盛る。
(6)フライパンを傾け、卵とご飯をふちにスライドさせる。ふちを使って手前と奥側の卵を折り、ご飯を包む。
(7)ふちで形を作り、フライパンをお皿につけて傾け、お皿にのせる。ラップを上からかぶせて、手で形を整える。ケチャップをかけたら完成。
〈ポイント〉
・小さいフライパンだと厚みが出てトロトロに。
・フライパンは中火で予熱しておく。
・卵液を入れたらすぐにフライパンを揺する。
・ご飯を入れすぎないようにする。
〈IHの場合は?〉
(4)のときにフライパンを揺すらない! IHはガスと比べて熱が弱いので揺すらなくてOK。
■シェフ考案「さん太落としオムライス」
神谷シェフ考案!とろとろ卵が味わえる
【さん太落としオムライス】
〈材料〉1人分
ケチャップライス…150g
バター…5g
卵液…140g
〈作り方〉
(1)ケチャップライスを、ヘラを使ってフライパンの直径よりも小さくなるように意識して丸いおわん形に整える。
(2)フライパンを中火で予熱する。
(3)少量のバターをフライパンにつけ、ジューッと音がしたら予熱OKのサイン。残りのバターを入れて、フライパン全体に中火でなじませる。
(4)バターが焦げないうちに、卵液をフライパンの中央に一気に流し入れる。
(5)1:フライパンを前後に揺すりながら菜箸の間隔を5cmほどあけて、フライパンのふちの卵をはがすように混ぜる。2:半熟の細かいスクランブルエッグ状になったら、混ぜるのをやめる。3:ふちの卵を内側に入れるとフライパンからはがれやすくなる。動かすのをやめて10秒待つと、卵の下側が焼かれて、卵がフライパンからはがれる。
(6)フライパンの端に卵をすべらせ、半熟状態の表面を上にしたまま、ご飯の上にスライドさせる。
〈ポイント〉
・フライパンは中火で予熱しておく。
・菜箸は間を約5cmあけ、フライパンのふちについた卵をはがすように混ぜる。
・箸を使って、卵をご飯の上にのせていく。
〈IHの場合は?〉
(5)ー1のときにフライパンを揺すらない! IHはガスと比べて火が弱いので揺すらなくてOK。
割ると半熟卵があふれ出す!
〈材料〉1人分
ケチャップライス…220g
サラダ油…小さじ1
バター…5g
卵液…18cmのフライパン140g、19cmのフライパン160g、20cmのフライパン190g
〈作り方〉
(1)ご飯を型に入れて整えておく。型がない場合は、ヘラでご飯を山状にして角度をつけて整える。
(2)フライパンを中火で予熱する。
(3)サラダ油を入れる。菜箸の先につけたサラダ油をフライパンにつけ、パチパチと音がしたら予熱完了のサイン!
(4)バターを加える。
(5)卵液を入れる。
(6)1:フライパンを揺すりながら弱火~中火で卵液を半熟のスクランブル状になるまでかき混ぜる。2:フライパンを手前に傾けて卵液をため、箸でふちの卵をはがしていく。
(7)周辺がはがれてきたら火を止め、フライパンを奥に傾けて手前の卵を奥側へと折りたたむ。奥のふちの卵を少し内側に折り込む。
(8)1:ヘラをなるべく卵の下に入れ、一瞬でひっくり返す。2:5秒ほどそのまま焼いて、つなぎ目をきれいにとじる。
(9)とじ目を下にしてご飯の上にのせる。余熱で卵全体に火が通ってしまう前にナイフを入れる。
〈ポイント〉
・フライパンは中火で予熱しておく。
・卵液はケチらず多めに使う。
・サラダ油→バターの順に入れる。
・完成したら余熱で火が通る前にナイフですぐに割る。
〈IHの場合は?〉
(6)ー1のときにフライパンを揺すらない! (8)ー2のときに10秒間焼く。
コツを覚えて、おうちで絶品オムライスを作ろう!
コメント