シュツットガルトの日本代表DF伊藤洋輝が30日のオンライン会見でカタールワールドカップ(W杯)のメンバー入りに向けて意気込みを語った。

来る6月のインターナショナルウィークにブラジル代表やパラグアイ代表との国際親善試合を予定する日本代表。11月のカタールW杯行きを決め、ここからサバイバルのフェーズに入るなか、選手たちにとっては大きなアピールの場となる。

伊藤U-16から各年代別代表の常連だったが、今回が初のA代表入り。昨夏の東京オリンピックメンバーから落選するなど、大きな悔しさを味わったなかで、今季からシュツットガルトで欧州挑戦を果たすと、昨年12月にはレギュラーの座を掴み、ブンデスリーガ最終節での劇的残留にも貢献した。

ドイツで大きく成長し、初めてA代表入りを果たした伊藤は「ワールドカップは小さい頃から目指していた舞台なので、前回大会はU-18のサポートメンバーという形でロシアに行かせてもらえましたけど、その次の大会で自分たちがそこに食い込むチャンスをもらえたことに感謝しています」と想いを語った。

また、伊藤は今季のブンデスリーガプレーした全フィールドプレーヤー中トップのロングパス数を記録。自身の長所に挙げた左足でのフィードについては代表チームでさらに真価を発揮できると述べた。

「左足でボールを持ったときの組み立てだったり、ゴールに直結するパスっていうのはドイツのチームでも求められていた部分。そこは1年間特徴として出してきたので、そこを日本代表チームのために、勝利のために、活かせればいいと思っています」

「(ロングパスの)回数というのはチーム状況もあまり良くなかったので、監督がリスクを負いたくないと言っていたから。後ろの選手はリスクを負わずにロングボール(を蹴る)というのはチーム全体として意識していた部分ではあったので、その回数は自然と増えていったのかなと思います」

「代表チームとなれば周りの選手も日本人なので、コミュニケーションもそうだし、長いボール以外にも組み立ての部分でもサポートというのは小さい頃からやってきた日本人同士の共有できるところはもっとできると思います。そこに関してはよりやりやすくプレーできると思います」

前回大会でサポートメンバーを経験をしながら、東京オリンピックではメンバー入りを果たせなかった伊藤。落選を当然の結果だとしながらも、カタールW杯への出場に向けてはゆるぎない気持ちを示した。

オリンピック組に負けないといった想いは特にないです。東京オリンピックのときは個人的にはそこまで結果も出ていなかったし、あのメンバーから漏れたというのは当然の結果だと思っていて、ただ、そこからドイツに行って自分自身成長したと思うし、ドイツに行って身に着けたもの、成長したものを代表チームのために、勝利のためにプレーできたらいいなと思っています」

「(サポートメンバーとして、)現地で実際にA代表のチームと練習をするっていうことは無かったんですけど、スタジアムに足を運んで、大会の大きさ、規模の大きさというのは特別なものを感じたので、絶対にピッチに立ちたいと思っています」

U-20W杯は韓国に負けて終わっちゃいましたけど、そこの悔しさは残っている。ただ、U-20のW杯とA代表のW杯では大会の大きさも全然違うだろうし、僕にはもうアンダーの大会はないので、とにかくA代表に長く選ばれ続けて、まずはカタールワールドカップのメンバー入りっていうところを目指してやっていきたいと思います」

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