NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」に対する視聴者の辛口評価が止まりません。

 テレビ関係者は苦笑しながら言います。

 「前作があまりに良すぎたんですよ。『カムカムエヴリバディ』で見られたスケールの大きい伏線回収劇に視聴者は大興奮。『さすがNHKだ』と絶賛の声がSNS上を席巻しました。『ちむどんどん』も沖縄の本土復帰50年を記念してのスタートだったので、期待も大きかったんですが、前作と比べて脚本のアラが目立ち、『これじゃ登場する役者さんが気の毒』といった声が相次いでいます」

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 しかし、一方で白熱しているのは「#ちむどんどん反省会」。ハッシュタグをつけてツイッターに投稿される、ドラマの「ここがヘンだよ」を指摘し合うつぶやきです。

 都内在住の40代男性会社員は、もはや「#ちむどんどん反省会」を楽しむために、朝ドラを見ていると言い切ります。

 「それまで、むちゃくちゃな展開のドラマに対しては『もう見ない!』と憤っていましたが、今作はドラマ好きがみんなで『あそこがおかしかった』『なんでこれほどまでに変な展開に』と自由に感想を語り合える『場』が作られました。もう、楽しくて楽しくて。『反省会』が活発になるのは、会社に向かう満員電車の中なので、今や通勤の苦痛を『反省会』が和らげてくれるほどです」

 ここまでドラマ好きをイライラさせているのは、長女・良子(川口春奈)、次女・暢子(黒島結菜)、三女・歌子(上白石萌歌)に迷惑をかけまくる「ニーニー」こと長男・賢秀(竜星涼)のデタラメぶりです。

 「長女・良子の結婚に際しては、人を騙してお金をむしり取る場面もあるのに、何となく許されてしまう。日々、必死に仕事へと取り組む視聴者にとっては、看過できない事態です。しかし、最終的にはサクセスを収めそうな空気も漂っています。こういった人の道にもとる行為をきちんと糾弾できるのが『反省会』のいいところ。演じている竜星涼さんには、何の罪もないのですが(笑)」

 ここまでは他人の迷惑を顧みず、ただ己の欲望へと忠実に生きてきた比嘉家の人々。ドラマにはさらなる急展開が用意されていそうですが、辛口の「反省会」のメンバーをギャフンと驚かせる凄い展開を、ぜひとも期待したいものです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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