エスパニョールのスペイン代表FWラウール・デ・トマスが、自身の去就と同クラブの監督交代について言及した。6月1日スペイン紙『アス』が伝えている。

 ラ・リーガ第36節終了後、エスパニョールはビセンテ・モレノ氏を解任。同氏の後任として、パコ・ロペス氏やファビオ・カンナヴァーロ氏の名前が挙がっていた中、同クラブは5月31日ディエゴマルティネス氏が新監督に就任することを発表した。

 ビセンテ・モレノ氏は、エスパニョールがセグンダ(2部)に降格した2020-21シーズンから指揮を取ると、同リーグ優勝および1年での1部リーグ復帰を達成した。しかし今シーズン、ラ・リーガ第36節終了時点で勝ち点「40」を獲得して残留を決定させていたものの、残り2試合を残して解任。ラ・リーガ第34節レアル・マドリード戦では途中交代に不満を露わにしたデ・トマスの胸ぐらを掴んでいる様子がカメラに抜かれるなど、クラブ首脳陣や主力選手との間に確執が生まれていたと一部メディアは伝えている。

 そんな中、RDTはビセンテ・モレノ氏退任について「こんなことをする必要はなくて、シーズン終了まで待ったほうがよかった。だけど、これらは自分ではどうしようもないこと」と吐露。続けて「セグンダでの1年はとても良かったよ。今季はスタートも良く、流れも良かったとけど、おそらく人々はすべてをうまく解釈するべきだった。クラブの威信や歴史は理解しているが、歩みを緩めなければならない時もある。それを受け入れ、自分たちの持てる力を発揮しようとした。ビセンテとは素晴らしい関係で、意見の食い違いはあったかもしれないけど、彼は僕の友人」と胸中を明かした。
 
 その一方、新監督に就任したディエゴマルティネス氏については「グラナダ時代を参考にしているけど、彼は良い監督だと思う。これまで多くのことを成し遂げてきているからね」とグラナダ史上初のヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得に導いた功績に触れ、同指揮官へ期待を寄せている。

 今シーズンのラ・リーガで17ゴールを決め、得点ランキング3位タイのデ・トマス。今夏の移籍市場での去就が注目されているが、同選手は「色んなことが起こり得る。興味を示してくれるクラブはあるだろうし、エスパニョールも(自分のことを)売りたいと考えているかもしれないし、売りたくないと考えているかもしれない。これはゲームなんだ。移籍市場とはそういうもの」と言及。また「多くの人が、僕の意見が重要だと考えてくれている。自然な形にしなければならない。代表の活動が終わったら、市場がきて、どうなるか見てみよう」と口にした。

自身の去就に言及したRDT [写真]=Getty Images