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 想像しようと思っても5484年前のことなど前前前世に聞いてみないことにはわからないが、日本だと縄文時代。土偶とか土偶とか土偶作ってた時期だ。そんな遥か昔から現在に至るまでその木はずっと地球を見つめていたと思うと感慨深い。

 南米チリで、気候・環境科学者率いる研究チームが、巨大なヒノキ科のパタゴニアヒバの樹齢をコンピューターモデルを使って割り出した。

 その結果、樹齢5484年と推定され、知られている中で、地球上で最も長く生きている木である可能性が高いことがわかった。

【画像】 樹齢5484年と推定される木がチリで発見

Un minuto con el gran abuelo alerce

 パリの気候・環境科学者ジョナサン・バリチヴィチ博士率いる研究チームは、チリ南部アレルセコステロ国立公園で、知られている中で、世界最高樹齢の可能性があるとされる「パタゴニアヒバ」(Fitzroya cupressoides)を発見した。

 パタゴニアヒバは、チリおよびアルゼンチンの限られた地域にのみ自生するヒノキ科の針葉樹で、巨大なセコイアやアメリカスギ(レッドウッド)と同種に属している。

 チームは、コンピュータモデルを使用して環境要因と様々な変動から、湿気の多い谷にそびえ立っているこの木が5000年より若い確率はわずか20%のみとして、木の年齢を5484歳と診断。地球上で最も長く生きている可能性がある木の1つと推定した。

新たに世界記録が更新されることを期待

 チームは、数か月内にはこのパタゴニアヒバを正式にジャーナル誌での発表をする予定だ。

 それが認められれば、現在世界最高樹齢として記録保持している米カリフォルニア州の樹齢4853年になるブリストルコーンパイン種「メシュトラ」を600年以上も上回る、世界最高齢の木として記録更新されることが期待されている。

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メシュトラの木 photo by iStock パタゴニアヒノキは過剰伐採や森林開拓、放火が原因で天然のものは、絶滅の危機に瀕している(ただし人工的に栽培することは可能)

 木の幹の直径は4mにもなるこの樹木を見に多くの人が訪れるようになり、その弊害を懸念するバリチヴィチ博士は、根の上に上ったり樹皮を剥いたりする訪問者たちに対して、「気候危機の中で、木が5000年以上にわたり生き続けているという意味を今一度考えてほしい」と呼びかけている。

References:Ancient cypress in Chile may be the world’s oldest tree, new study suggests | Trees and forests | The Guardian / / written by Scarlet / edited by / parumo

 
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縄文時代から生きとったんかい!チリの樹木が樹齢5484年と推定される。世界最高樹齢の可能性